「住宅弱者」という言葉を知っていましたか?シングルマザーや外国籍の人が直面する住居の問題とは

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 「住宅弱者」という言葉を知っていましたか?シングルマザーや外国籍の人が直面する住居の問題とは

2020.05.19

「住宅弱者」という言葉を聞いたことはありますか?まだあまり知られていませんが、世の中には、住まいの選択肢が限られている「住宅弱者」と呼ばれる人たちがいます。

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住宅弱者とは……

「住宅弱者」と呼ばれている方々は具体的には高齢者の方や外国籍の方、LGBTQ+の方、生活保護利用者の方などです。シングルマザーもこの「住宅弱者」に含まれるのだとか。
家賃の滞納の可能性、他の入居者の方への影響などを考えて大家さんが躊躇してしまうそうです。
そんな住宅弱者の方々を救うために、日本最大級の不動産住宅情報サイトを運営するLIFULL HOME'Sが、ある画期的なサービスをスタートさせました。

どんな人も希望の住まいを選べるように

シングルマザーになって、新しい住居を探す際、意外と住居が限られてしまう。LGBTQ+として自分を偽らずに生きることにした。でもそれを公にすると住居が契約できない……そんなことが実際にあるんです。しかし、他人に相談しにくい悩みなので、今まであまり表には出てこないことが今まで知られていなかった理由だそう。
LIFULL HOME'Sの龔(キョウ)さんも実はその一人。「私は外国籍なのですが、それだけで、物件探しで断られることも多かったんです。親類の住居を探すときでも、外国籍というだけで、賃貸契約も購入もとても大変で。こんな原体験から、いわゆる『住宅弱者』と呼ばれる人たちをサポートしたいと思い『FRIENDLY DOOR』というサービスを作りました」(龔(キョウ)さん)

「知らない」「なんとなく不安」が壁を作る

出典:actionforall.homes.co.jp

「FRIENDLY DOOR」は、外国籍・LGBTQ・生活保護利用者・高齢者・シングルマザー、ファザー・被災者というバックグラウンドを持つ利用者が、スムーズに住居を見つけるために生まれた、新しいサービス。「実際、不動産会社や大家さんの考えとしては、外国籍やシングルで子育てをしている人、障がいがある方や、被災者の方について対応をしたことがないから受け入れ方が分からないという課題感があります。」(龔(キョウ)さん)

「心が傷つかない物件探し」を

このステッカーが目印です

同社が行ったアンケート調査には興味深い結果がありました。
さまざまなバックグラウンドを理由に住まいの選択肢が限られてしまう「住宅弱者」と呼ばれる方々を含む1795名を対象に行った「住まい探しの実態」に関するアンケート調査によると、約45%の方が「年齢」「国籍」「収入」「社会的立場」などの理由で不便や困った経験をしたことがあると回答したのです。

同時に、知識不足から来る何気ない言葉が、住宅弱者の方々の心を傷つけることも。前述のアンケートによると住宅弱者全体の25.2%が実際に賃貸住宅を契約した後に不動産会社や大家さんから退去を求められた経験があるのだとか。

「住む場所を探す」という生きるための基礎となる部分で、自分の個性が原因となりうまくいかないというのは、深く傷つく経験になってしまいます。
「『FRIENDLY DOOR』は、住宅弱者と、その相談に応じてくれる全国の不動産屋さんをつなぐサービスです。このプロジェクトに賛同してくれる不動産屋さんを紹介できるので、住宅弱者の方々が『傷つかない物件探し』をしていただけると思っています」(龔(キョウ)さん)

自分らしい暮らしを見つける

自分の個性が原因で、物件探しが困難になる現実があります。希望に合った住居を見つけられることは生きる、生活することの第一歩。
「あらゆる人があらゆる可能性の中から自分の生きたいLIFE、“したい暮らし”が実現できる社会がゴールです。『あらゆるLIFEを、FULLに。』が、LIFULLの企業ポリシー。人が生きていくためには、安心して住める場所が必要。その場所を『FRIENDLY DOOR』から、スムーズに見つけていただければと思っています」(龔(キョウ)さん)。

お話を聞いた人

株式会社LIFULL LIFULL HOME'S 事業本部
龔 軼群(キョウ イグン)さん

不動産売買・住宅情報の総合サイト「LIFULL HOME'S」を運営する株式会社LIFULLは、住宅弱者のために新しい2つのプロジェクト「FRIENDLY DOOR」と「えらんでエール」を2019年11月より開始。本活動の理念に賛同する声が続々届いており、共同支援の輪がどんどん広がっています。

提供元:FRIENDLY DOOR

TEXT:池田ゆき

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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