連載記事

「家族で家事を分担したい!」希望を現実に変えたママの手順#男性から見た夫のトリセツ

家族・人間関係

stock.adobe.com
 「家族で家事を分担したい!」希望を現実に変えたママの手順#男性から見た夫のトリセツ

2021.02.07

こんにちは、日本唯一の家事シェア研究家の三木智有です。 「自分が家事の主担当であることに疲れちゃった」そう思うことはありますか? 家事を分担して自分の時間や、外で働きたい、と思ったときに、どうすればいいのでしょう。

広告

連載:男性から見た夫のトリセツ

【連載】男性から見た夫のトリセツ

この連載ページを見る

もくじ

脱!専業主婦宣言!
100%担っていた家事の手放し方
まずは家事を圧縮する
夫との家事分担開始!シェアするなら「自分がラクになるための家事」をお願いする
成功する秘訣は「委ねた後はダメ出ししない」
これからの長い人生をともに歩んでいける自信がついた

今日は、3年かけて徐々に家事の主担当であることを手放していったAさんのお話をしたいと思います。ポイントは、「あせらずじっくりと」です。

脱!専業主婦宣言!

もともと専業主婦だったAさん。
その家事分担は10:0だったのです。お互いにそれでいいと思っていたし、とくに不満もなく日々の生活を楽しんでいました。
でも、お子さんが産まれ思うように家のことをこなしていくことが難しくなり、ついにギブアップ。

「ちょっと家事を手伝ってもらいたい」と持ちかけたのですが、夫の答えは「なんで?」でした。「君は専業主婦なんだから、家事をするのが仕事でしょ?」と。
横でどれだけ忙しそうに育児と家事をこなしていても、それは夫にとっては「当たり前」だったようです。

その回答を聞いて「困っているから助け合おう」ではなく「家事は主婦が全部するもの」だと思っているんだ! と気付いたAさんは「このままじゃ、どこかで結婚生活が破綻するかも……」という危機感を抱いたそうです。そして「わたし、専業主婦やめます」と宣言したのです。

100%担っていた家事の手放し方

まずは家事を圧縮する

自分も働こうと考えたAさんですが、職探しと並行し、家事を手放すことにしました。仕事が決まる前から、オンタイム(8時〜17時)は家事をしないと決めたのです。
子どももいるので、いきなり今日から何もしないというわけには行きませんでしたが、少しずつ家事を手放していきました。

  • 掃除の回数を減らす
  • 全自動洗濯機を買って、洗濯干しを減らす
  • ご飯も品数を減らしたり、お惣菜を活用したりする


こうした基本的な、家事の圧縮からはじめました。
まずは、共働き夫婦を前提にしたときにどのくらいまで家事を減らしていけるのかを試し始めたのです。

この段階で、いままでよりも格段に家事を減らすことができた気がする、と自信を持ったAさん。
いよいよ、夫へと家事を委ね始めました。
いきなり5:5を目指したりはせず、ほんの少しずつ、時間をかけて委ねていったのです。

夫との家事分担開始!シェアするなら「自分がラクになるための家事」をお願いする

家事出典:stock.adobe.com

まず夫が家にいる時間にできて、しかも自分が辛い家事ってなにかな? を考えたと言います。
家事の譲渡最初の1個目は「休日の食器洗い」からでした。

食器を並べるとか、ゴミを捨てるとか小さいことも色々考えたそうですが、やってもらったときに「ありがとう」という気持ちにあまりならないと思ったそうです。

シェアするなら、ちゃんと自分が楽になる家事から依頼する。

これはとても大切な視点で、委ねられる方だってどうでもいい雑用を任されるよりも、家族の助けになることを委ねられたほうが嬉しいのです。

そして「ご飯を作ってる間、あなたが子どもの相手をしてくれたから、食後はわたしが子どもと一緒に過ごす時間が欲しいんだ」と子どもといる時間を作らせて欲しい、という頼み方をしたところこれが大成功。

夫が食器洗いをしているそばで、ダイニングテーブルに子どもをあやしながらコミュニケーションを取る幸せな時間が増えたと言います。

成功する秘訣は「委ねた後はダメ出ししない」

家事をあまりしたことがなかった夫。食器には汚れが残っていたり、しまう場所がわからなかったりともどかしいこともありました。
でも「ちゃんと洗ってよ!」などという言い方はせずに「油汚れって、スポンジの泡がすぐ消えちゃうんだよね。だからわたしは先にお湯でさっと洗い流すようにしてるよ、そうすると早く終わるんだ」など、よりよくなるための工夫を伝え合うようにしたと言います。

これは、ママからパパへ伝えるだけじゃなくてパパからママへもあるようです。
とくに雑誌などをまとめるときの縛り方は、夫から教わった方法が役に立っていると言っていました。

これからの長い人生をともに歩んでいける自信がついた

休日の食器洗い、という小さなところから始まった家事シェア。
いまでは平日も含めた食器洗い全般と、休日の掃除や洗濯。朝の子どもの身支度など、Aさんとパートナーの比率は「7:3」くらいにはなったかな、とのことです。

再就職も叶い、共働きになったAさんは「もう少し家事シェア進めていきたい」とおっしゃっていました。

家事シェアをすることは、自分の負担が軽減されるだけでなく、時間をかけて丁寧に家族とコミュニケーションを取り続けてきたことで得られる信頼関係もメリットのひとつです。

もし「家事を一緒にしたい」という気持ちがあるなら、諦めずに伝え、少しずつ理想に近づけるようにこの記事を参考にしてみてください!

三木 智有(家事シェア研究家)

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告
saitaとは

連載記事

男性から見た夫のトリセツ

広告