連載記事

『料理が苦痛だ』本多理恵子さん直伝!「簡単なもの」と言われるカレーの本当の簡単な作り方

料理・グルメ

 『料理が苦痛だ』本多理恵子さん直伝!材料を入れて煮るだけの「一発料理」でラクしよう

2021.02.24

自粛生活が長引き、家で食事をするシーンが増えました。さらに、リモート会議やオンライン授業など「隙間時間に」「すぐに食べられるご飯」も求められています。 そんな今だからこそ、材料を入れて煮るだけの一発料理でラクしましょう!

広告

連載:集まれ「料理嫌い」な人!本多理恵子のお料理コラム

「簡単なものでいい」の簡単の定義とは

カレー出典:www.photo-ac.com

私の料理教室で必ず盛り上がるネタがあります。
それは家族からの「簡単なものでいいよ、カレーとか……」という発言です。

「そうそう、うちもそう」「カチンとくるわね!」など参加者一同、大いに盛り上がります。

だいたいカレーは簡単料理ではありませんし、そもそも食べるだけの人から「簡単よばわりされる料理」は何もないと思っています。ちなみにカレーの調理工程は、材料を刻んで炒めて煮込んでルーを溶かして味を調える……。
その調理の過程は結構めんどうくさく、決して短時間で簡単にできる料理でもありません。

「簡単なご飯とは、白米に塩をかける程度」と自著で書いたところ、大きな賛同を得ました。皆さん感じていることは同じようです。

そして最近、コロナの影響により家族が自宅で過ごす時間が増え、家で食事をするシーンも増えました。
さらに、リモート会議やオンライン授業などの「隙間時間に」「すぐに食べられるご飯」を求められることもあります。
タイミングを見計らって個別に食事を用意することもありますから、ずっとスタンバイをしている状況が続きます。もう、考えただけで気が遠くなります!

そうです!まさに「簡単なものでいいよ」と言われがちな環境が整いました。
そして結局一日中「ご飯のこと」ばかり考え、準備して作って片づけるという無限ループを繰り返しています。

そんな出口の見えないトンネルのような状況にあって、テイクアウトやレトルト食品などを上手く使ってストレスをため込まないで欲しいと願っていますが、できるだけ手作りしたいと思う気持ちもわかります。

簡単な作り方=一発料理法

カレーは万人が好きな家庭料理のひとつでもありますが、今更レシピを覚えるような特殊な料理でもありません。
だからこそ今回は、「簡単な作り方」をご紹介します。
私はこれを「一発調理法」と呼んでいます。
この作り方はカレーだけでなく、材料を変えてミートソースにもなりますから覚えておいて損はないと思います。

どちらも水も油も使わず食材からでる油分と水分で仕上げるので、素材の持つ旨味を存分に味わえるレシピです。
またしっかり煮詰めれば水分少なめに仕上がりますので、例えばパンに乗せて焼いたり、お弁当に使うなど活用の幅も広がります。もちろん冷蔵、冷凍保存も可能です。

一発キーマカレー

カレー

<材料>

カレー

・豚ひき肉……200g
・玉ネギ……1個(みじん切り)
・じゃがいも……1個(みじん切り)
・人参……2分の1本(みじん切り)
・市販のカレールー……3個
・ケチャップ……大さじ2
・オイスターソース……大さじ2

<作り方>

カレー

1.蓋ができるフライパンに豚ひき肉~オイスターソースまですべての材料を順番に重ねる。
2.蓋をして中火加熱し、湯気が出てきたら弱火で10分。
3.蓋を取ってひき肉をほぐし、カレールーを溶かしながら中火で煮詰めてできあがり。

一発ミートソース

ミートソース

<材料>

ミートソース

・牛豚合いびき肉……250g
・玉ネギ……小1個(みじん切り)
・マッシュルーム……8個(しいたけやしめじでもOK・みじん切り)
・トマト缶……1缶(カット、ホールいずれもOK)
・コンソメ……小さじ2
・ケチャップ……大さじ3
・オイスターソース……大さじ3
・醤油……小さじ1
・にんにく……1片(みじん切り)

<作り方>

・蓋ができるフライパンに牛豚合いびき肉~にんにくまですべての材料を順番に重ねる。
・蓋をして中火加熱し、湯気が出てきたら弱火で10分。
・蓋を取ってひき肉やトマトをほぐし、時々かき混ぜながら中火で10分程煮詰める。
(ハネが気になる場合は、1、2cm隙間をあけて蓋をしながら煮詰める)

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告

著者

本多理恵子さんプロフィール画像

本多 理恵子

2007年に鎌倉の自宅を改築してカフェを開業。また、同年から見学型料理教室「お気軽料理サロン」もスタート。座って見て食べるだけの「作らない料理教室」は、手ぶらで参加できる気軽さと家族に喜ばれる簡単料理がうけ、遠方からも通う生徒数はのべ1万2000人を超える。現在はカフェ経営を卒業して料理教室の運営を主軸にしている。2018年出版の『料理が苦痛だ』は第6回料理レシピ本大賞エッセイ賞を受賞し、全国の「料理を苦痛」に感じる人々の支持を得てベストセラーとなる。現在は出張料理教室や講演会など全国に出向く。近著には『めんどくさいがなくなる「明日ラク」レシピ』。フジテレビ・セブンルール(2019年11月)、バイキングMORE(2020年11月)、テレビ東京よじごじDays(2018年、2019年)などテレビ出演あり。野菜ソムリエ、オリーブオイルソムリエ、ホームパーティースタイリスト。

気になるタグをチェック!

saitaとは

連載記事

集まれ「料理嫌い」な人!本多理恵子のお料理コラム

広告