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【セカンドキャリア】働く場所を決められない、転勤族の妻・岡田さんの場合 #主婦だけで終わらない

働く・学ぶ

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 専業主婦10年。セカンドキャリアは築けるか?

2021.04.06

共働き家庭がごく普通のライフスタイルになりつつある現代においても、まだまだ結婚や出産や子育てがきっかけで家庭に入ったり、キャリアを緩やかにする女性は多いのでは。Saitaではキャリア、スキル、アイデア、気力が社会に活かされずに封印したまま静かに埋もれてしまった主婦たちが「セカンドキャリア」として再度挑戦していくことを応援しています。でも、実際働き始めようとするとまず直面するのが、子供の健康問題。さらに時短、職種、体力の減退、家事育児との両立、夫の理解不足など……独身時代とはかけ離れた大きな壁が立ち塞がります。そんな壁を乗り越えて、自分らしく働き始めた女性たちをインタビュー。第1回目は「働く場所を決められない」岡田さんの働き方です。

お話しを伺った岡田さん岡田さん(30代後半)プロフィール

家族構成 :夫、妻、長男、長女の4人家族
仕事キャリア歴:正社員4年勤務後、ブランク10年

夫の仕事の関係で転勤することも。帯同のために「働けない」

岡田さんは現在、ジャカルタ在住。旦那様の転勤に帯同している、いわゆる「駐在妻」です。そのキャリアは、大学院で建築を学び、数多く取得した資格を生かし、企業で約4年勤務。しかし、結婚直後に旦那様の海外赴任が決まり退社、そこから10年間専業主婦をされてきました。

駐在妻には夫企業側の制約が多く、働きたいと思っても「働くことができない」というのが現状。岡田さん自身も、家族を支えることを生きがいにし、働くことは考えていなかったといいます。そんな彼女の背中を押したのは、パートナーである旦那さんからの言葉でした。

子育てが終わっても、良い人生だと思える時間を歩んでほしい。

「夫は私に、せっかく学んだ知識や持っている資格を活かしてほしいと思っていました。子育てが終わっても、いい人生だと思える時間を歩んでほしい、家族のための自分というポジションだけでなく、自分も主役にして人生を歩んでほしい、と言われました」(岡田さん)

さらに専業主婦だった義母からも「自分の人生を振り返ると子育てだけで終わってしまってはつまらないんじゃない?」という後押しもあり、岡田さんも働くことを考え始めます。

「子育てにはお金が掛かるし、子どもが「やりたい」ということをさせてあげるためにも、自分が打ち込める何かを見つけて収入を得ることを考えてみようと思いました」(岡田さん)

日本に帰国したら働いてみようか、と言う意識が芽生えた矢先、世界は新型コロナウイルスによるパンデミックに陥りました。おりしも日本への帰国が予期されるタイミングだったこともあり、旦那様の日本への転勤辞令は正式に出ていないタイミングとはいえ、母子先行で日本への帰国を決めました。

ワンオペで働きながら育児は無理

「駐在先ではビザなどの関係で働けませんが、日本に帰国すれば自由に働けます。元の会社に戻してもらうことも考えました。しかし、日本にいても実家は双方遠いため頼れないですし、ワンオペで2人の子供を育児しながら、外で働くのは現実的に無理だと感じています。夫の仕事上、まだ海外帯同の可能性も高く、もし就職できたとしても、いつまで働けるかわからないのであまり積極的に考えられずにいました」(岡田さん)

岡田さんの周りにいる駐在妻のみなさんも、このような環境が続くことで「自分のキャリアが継続できない」と言う悩みを抱えているんだとか。その焦燥感を埋めるために、駐在している国や会社の制約を破らない範囲の中で、ボランティアなどを通して社会とのつながりを持っているようです。

webデザイナーならどこでも働ける

そんな岡田さんが、セカンドキャリアとして選んだ仕事は「webデザイナー」。インターネットで主婦向けのオンラインスクールを見つけたこと、海外にいながら在宅で学ぶことがでること、働く場所を問わないことが決め手となり、すぐに受講したんだそうです。

「元々家具デザインの仕事をしていたので、デザイン系のソフトを使ったスキルが活かせる仕事だと思ったのと、選んだスクールが子育て中のママ向けだったので、そこに惹かれました」(岡田さん)

彼女が選んだオンラインスクールは「Famm」。少人数制&1ヶ月で「webデザイナー」の基礎知識が学べ、受講後の仕事の紹介など手厚いアフターフォローがあるところが決め手でした。

「周りにもオンラインでライターをされている方もいて。海外にいても日本と仕事をするなら、企業の制約に囚われず働くことができるので、自分に合っていると思いました」(岡田さん)

同じソフトを使っているといっても「webデザイナー」は、未経験の新しい業種。オンライン授業だけで仕事にできるのか、不安はなかったのでしょうか?

「事前に自主的に学べる講座があったり、受講中わからないことは、先生が手厚く教えてくれました。卒業してからも専用Facebookがあるので、仕事でわからないこと、つまづいたことがあっても、誰かがフォローしてくれる環境があり、それがすごく助かっています。」(岡田さん)

専業主婦の10年は無駄ではなかった

「『webデザイナー』になる前までは、専業主婦だったこの10年はただのブランク(空白)だと思っていました。今は、フリーランスで仕事を受注しているのですが、私自身の出産育児経験や子育てボランティア経験、海外在住経験、また建築やインテリアでの業務経験があったから、と言う理由で今の仕事につながることが多いんです。だから、この10年は全く無駄ではなかった。10年をストックして、再スタートを切った! と感じています」(岡田さん)

岡田さんが作ったウェブサイト岡田さんが実際に練習で作ったウェブサイトのトップ画面。
「コモド国立公園に行ってみたかったため、下調べの意味も込めてウェブデザインをしコーディングしました」

専業主婦時代、子供を学校に送った後は、周りの知人とお茶をしたりする「浪費」の時間だったが、webデザイナーになった今は、その時間を使って「利益」を得る時間になったと言う、岡田さん。旦那様からも成果物を見せるたびに「こんなの作れるの!? すごいね!」と驚かれるんだとか。今後は、技術をよりブラッシュアップして、世界中どこにいても変わらずに働ける能力を身につけるのが目標だそうです。

海外駐在というと遠い話に聞こえますが、国内の転勤族だって妻側のキャリア継続が難しいのは一緒。偶然にもコロナ禍のおかげで、オンライン就労が進んだ今からこそ「場所にこだわらない」働き方が選べる時代になってきましたね!

ご協力:「Famm」

著者

池田ゆき

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