「糖尿病」診断のきっかけは“疲れやすさ”と“喉の渇き”。46歳女性が実践した間食の工夫

心と体

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 「糖尿病」診断のきっかけは“疲れやすさ”と“喉の渇き”。46歳女性が実践した間食の工夫

2024.02.19

飲み物やお菓子など、日常的に甘いものを口にする習慣はありますか? 適量であればよいのですが、摂りすぎると血糖値が上がり、糖尿病のリスクが高まることもあるのだそうです。間食を食べる際に、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。今回は、糖尿病専門医の田中祐希院長に、間食を工夫して改善できた女性の事例について教えていただきました。

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教えてくれたのは……糖尿病専門医・田中祐希院長

田中祐希院長出典:www.mitaka-dm.com

三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック院長
「一人ひとりの幸せを応援」しながら、糖尿病専門医による治療を行う。クリニックホームページ内の院内紙にて、体験記、旬野菜の糖質オフレシピなど、お役立ち情報を公開中。

甘いものの摂りすぎをやめて改善した糖尿病

家事や仕事の合間などに、口さみしくて甘いものをつい食べてしまう方も多いかもしれません。砂糖たっぷりの飲み物やお菓子は心を満たしてくれますが、糖尿病のリスクを減らすためには量と内容に気をつける必要があるのです。

糖尿病は、血液検査結果の項目のひとつ「HbA1c」の数値で診断されます。
HbA1cは、概ね過去1か月の血糖値を反映する指標のことで、糖尿病の診断基準は6.5%以上とされています。
間食の内容を改善し、糖尿病と診断される数値を改善できた46歳女性の事例をご紹介します。

気づいたきっかけ・自覚症状

気づいたきっかけ出典:www.photo-ac.com

この方は、きっかけがなく健診を受けていませんでした。
2022年6月に、疲れやすさと喉の渇き、動悸を自覚するようになり、近くの内科を受診。心電図検査など心臓の検査では異常を指摘されませんでしたが、血液検査でHbA1c 8.1%、血糖値 207mg/dlと高値で、糖尿病の診断を受けたそうです。

改善・治療方法

初診時はHbA1c 8.7%、食後血糖 258mg/dlと高値で、糖尿病と診断。腎障害の指標となる尿アルブミン値も、通常は30mg/gCre未満のところ257mg/gCreと高値で、糖尿病性腎症も認めました。

治療方法は、内服薬でSGLT2 阻害薬を開始しました。この内服薬は、尿中への糖の排泄を促す治療薬で、糖尿病性腎症に有効との報告があります。

甘い飲み物とお菓子から低糖質のものに変更出典:www.photo-ac.com

生活習慣の改善については、それまで推し活でグッズを得るためにカフェで甘い飲み物を多く飲んでいたところを、その場で飲まずにドリンクチケットとして受け取り、友人に渡すことで甘い飲み物を飲む習慣をやめました。また、クッキーなど焼き菓子の間食が多かったのですが、無塩ナッツやラカントナッツに変更、アイスクリームも低糖質のものに変更して間食の糖質も5g以下を意識しました。

買い物の際も成分表示で糖質の量を確認して買い物をするようになり、4か月後にはHbA1cは6%台にまで改善。減量も順調で、腎症もACR 16mg/gCreと正常範囲まで改善を認めました。


今は、スーパーやコンビニなどでも低糖質商品の取り扱いを多く目にするようになり、以前よりも糖質コントロールしやすくなったと思います。健康のために、糖質を抑えた間食を心がけてみませんか?

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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