誰かのために一生懸命尽くしている人は、それによって自分の幸せを得ています
他者を愛しいと感じたり、その人の幸せを願ったりするときには、オキシトシンやベータエンドルフィンなどの物質が脳内に分泌されることがわかっています。
ベータエンドルフィンは、「ランナーズハイ」が起きたときにも出る、幸福感をつくりだす物質です。
実は、ランナーズハイと同様の現象に「ヘルパーズハイ」と呼ばれるものがあります。例えば、看護師が末期がん患者のために心を込めて尽くしているときに、高揚感や幸福感に包まれるということが起きるのです。
それは、私たちの日々の生活にもあてはまります。
人のために自分を犠牲にして動いているような人は、はたから見ていると大変そうで「なぜ、そんなことができるの?」と不思議に感じます。でも、周囲が想像しているより、その人はずっと幸せなのかもしれません。
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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。
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