【つるむらさきの栄養と効能】栄養価がとっても高いんです!モロヘイヤやあしたばとの比較も【栄養士監修】

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 【つるむらさきの栄養と効能】栄養価がとっても高いんです!モロヘイヤやあしたばとの比較も【栄養士監修】

2019.08.05

ぬるぬるした食感と独特な風味が特徴のつるむらさき。栄養価が非常に高く、夏の健康維持にもってこいの野菜なんです。そこで、つるむらさきの栄養と効能を、詳しく解説。さらに、つるむらさきと似ている野菜、モロヘイヤとあしたばについても紹介します。

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つるむらさきの栄養と効果効能 美容、健康にいい成分が豊富!

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、つるむらさき、茎葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

■βカロテン
抗酸化作用があり、活性酸素から体を守り、アンチエイジングや美肌、美白効果が期待されます。

■ビタミンC
抗酸化作用があり、アンチエイジングや美肌、美白効果に期待。体の免疫機能を高める働きがあり、風邪予防にも◎。

■ビタミンE
 抗酸化作用があり、体内の細胞膜の酸化を防ぎます。これにより、生活習慣病や老化から、体を守る効果が期待されます。美肌効果もあるとされます。
 ビタミンEは体内で発生する活性酸素の働きを弱め、自らが酸化すると、効力を失ってしまいますが、ビタミンCにより再び活性化します。したがって、ビタミンEは、ビタミンCと一緒にとることで、抗酸化作用がアップします。つるむらさきにはこの両方が含まれています。

■カルシウム・マグネシウム・ビタミンK
 カルシウムには、骨や歯を形成する働きがあります。
 マグネシウムは、骨に弾力を与えてしなやかな骨を維持すると共に、骨や歯にカルシウムが行き渡るように調整する作用があります。そのため、カルシウムをとったら、その分マグネシウムの摂取量も増やさなければ、効果がアップしません。
 つるむらさきには、カルシウムが豊富に含まれているうえ、ビタミンKが吸収を助け、マグネシウムも含まれているので、骨や歯に嬉しい野菜です。

■鉄分
貧血予防に重要。ビタミンCと一緒にとると、体への吸収率がアップ。つるむらさきには、ビタミンCも含まれています。

■葉酸
 葉酸は、細胞の分裂や成熟を大きく左右するため、特に胎児にとっては重要な栄養成分。妊婦が葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができると言われます。
 また、ビタミンB12と共に赤血球の生産を助けるので「造血のビタミン」と呼ばれています。

■食物繊維
 整腸作用があり、便通をスムーズに。つるむらさきには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が両方含まれており、不溶性食物繊維が3倍多いです。

つるむらさきの効果的な調理法と食べ方 

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【調理法】
つるむらさきに含まれているビタミンCは水溶性のため、ゆでると水に流れ出てしまいます。また、βカロテンやビタミンKは脂溶性で油との相性がいいので、油を使った調理法がよいでしょう。
栄養を効率よくとるには、汁ごと食べられる調理法、または炒めものや揚げ物がおすすめです。

【冷凍すると】
冷凍する場合は、茹でてからとなるので、茹でた時点でビタミンCは茹で汁に流れでてしまいます。

【加熱すると】
おひたしで食べることが多い野菜ですが、水溶性のビタミンCは茹でた時に水に流れてしまうので、汁ごと食べれられる調理法や、炒め物や揚げ物にするのがいいでしょう。

【妊婦が食べると】
つるむらさきには葉酸が含まれているので、妊婦さんは積極的に摂りたい野菜の一つです。

つるむらさきを食べ過ぎるとどうなる?

 つるむらさきにはシュウ酸が含まれており、とり過ぎると結石の原因となります。ただ、相当の量を食べない限り、影響はありません。

食べる量の目安は、1束程度。シュウ酸の摂りすぎは、生の状態で500g〜1キロ程度食べた場合なので、1束程度では心配ありません。

モロヘイヤとの違いは

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【モロヘイヤってどんな野菜?】
原産地はアフリカ北部からインド西部と言われています。古代エジプトの王様が不治の病で苦しんでいたときにモロヘイヤのスープで治ったという伝説もあります。日本には80年代に導入され、栄養が豊富なことから人気を集め、全国に広がりました。

【含まれる栄養素】
●ビタミンA、C、Eがすべて含まれている
●カルシウムも豊富
●ビタミンB1、B2が含まれており、代謝をサポートしてくれるため、疲労回復にも効果的
●カリウムも含まれている
●食物繊維も含まれている

【モロヘイヤの食べ方】
 モロヘイヤは茎がかたいので、茎を取り除いて調理します。塩少々を加えたたっぷりの湯に葉を入れ、数秒ゆで、色が鮮やかになったらざるに上げ、水にさらします。
 ゆでたモロヘイヤを刻んで、納豆と混ぜてネバネバ丼にするほか、スープ、おひたし、炒め物など、さまざまな料理に活用できます。
 細かく刻むほどぬめりが出るので、食べ方や好みによって調節します。

あしたばとの違いは

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【あしたばってどんな野菜?】
あしたばは、日本原産のセリ科の植物。伊豆諸島や房総半島から紀伊半島の太平洋岸に自生し、昔から食用にされてきました。伊豆諸島が属する東京都で最も多く栽培されています。

【あしたばの栄養】
●βカロテンが野菜の中でトップクラス
●ビタミンKも豊富
●ビタミンEも豊富
●カルシウムも含有
●クマリンという成分を含んでいる。フラボノイドの一種で、血液をさらさらにして血栓を防ぐ効果がある。血流改善にも作用し、新陳代謝の促進やむくみの改善に効果が期待できる。
●カルコンという成分を含有。フラボノイドの一種で、細胞内の余分なナトリウムを排出する作用があり、むくみの解消に効果が期待できる。また、胃酸の分泌を抑えるほか、強い抗菌作用があります。
●食物繊維も含有

びっくりするほど栄養価の高いつるむらさき。スーパーなどで見かけても、手に取ったことはないという方。ぜひ食卓に取り入れてみませんか?

監修/吉沼弓美子(管理栄養士)

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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