繕いものが面倒なのは「下準備」が原因
繕いものは、頻繁に行う家事ではありません。たまにしかしないから、下準備が必要になる。これが、面倒くささの原因です。
一番の理由としてあげられるのは、道具を用意する手間です。もともとハンドメイドが好きだったり、得意だったりする人でなければ、裁縫セットは取り出しにくい場所に入れてあることがほとんどではないでしょうか。
また、その中にボタンと同系色の糸がなかったり、すでにボタンが取れてしまっているけれど予備のボタンが手元になかったり……。こうした用意の手間も、面倒臭さにつながります。
そこでおすすめしたいのが「衣類の救急箱」を作っておくことです。
衣類の救急箱のつくりかた
衣類の救急箱には、数種類の色の糸、針、はさみ、裾上げ用のボンド、予備のボタン類、マスキングテープ、筆記用具などを入れておきます。
もし使っていないものがあれば、ヘアアイロンがあると便利です。折り目をつけて抑えるとき、わざわざアイロン台やアイロンを出してこなくても、さっと挟んで使うことができます。
予備のボタンは、買ったときについてきたものをこの衣類の救急箱に集約する習慣をつけておきましょう。どの服かわかるようにするため、購入時のタグと一緒に入れておくのもおすすめです。マスキングテープで購入時のタグにそのままボタンを貼りつけて、チャック付き収納袋や瓶など、使いやすいものに入れておけば完成です。タグがなければ、手書きで服の情報を書いておきます。
このように、必要なものを1つにまとめておくことで、「これさえ取り出せばすぐにできる!」という状態を作っておきます。衣類の救急箱は、アイロンがけをする場所やクローゼット、あるいは服を畳む場所など、自分にとって手に取りやすい場所を選んで置いておくようにしましょう。
セリアのソーイングセットはコンパクトだけど中身が充実
こちらはセリアで購入したソーイングセットです。
手の平に乗るコンパクトなサイズながら、中身が充実しています。約30本の針、はさみ、12個の糸(白、黒、グレー、赤、青、黄、茶、紫)、指ぬき、安全ピン、スナップボタン、プラスチックボタン、メジャー。これだけでちょっとした繕いものなら困りません。強いていうならば、小さな女の子がいる家庭では、ピンク系の糸があるとより万能です。
携帯用のソーイングセットならもっとコンパクトですが、糸の色数が少ないものが多いです。スーツならそれで事足りるかもしれませんが、子どもの服や、大人用の私服などの繕いもので考えると物足りないはず。
100円でたっぷり入ったものが揃うので、衣類の救急箱の常駐メンバーとしておすすめです。
繕いものは、たまにしかしないからこそ、準備が面倒で後回しにしがちです。それを防ぐためには衣類の救急箱を作り、手に取りやすい場所に置いておくのがおすすめです。
文/三條凛花 http://365kaji.blog.jp/
整理収納アドバイザー。時間の使い方を整えることで家事や片づけがラクになる方法を提案している。著書に『時間が貯まる魔法の家事ノート』(扶桑社)など。
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