あなたは大丈夫? 【デブ肝臓】セルフチェック
お酒をあまり飲まないから…、と油断しないで!日頃の生活習慣によっても、「デブ肝臓」になるおそれがあります。下記項目にいくつ当てはまるかチェック!
・朝食を食べない日が多い
・つい間食をしてしまう
・食べるのが早い
・夕食後によく夜食を食べる
・麺類やどんぶりものなど、一品ものをよく食べる
・アルコールをあまり飲まない
・フルーツが好き・よく食べる
・もったいなくて食べ残すことができない
・階段よりエスカレーター、歩くより車を使うことが多い
・ここ数年で体重が5㎏以上増えた
あなたの肝臓の深刻度は?
0~2個…深刻度10% 現在の生活をキープしましょう
3~4個…深刻度40% 「デブ肝臓」になっている可能性が!
5~6個…深刻度70% 「デブ肝臓」の症状が進んでいるかも!
7個以上…深刻度90% 「デブ肝臓」の症状がかなり進んでいるかも!
【デブ肝臓】になると私たち、どうなりますか?
肝臓に中性脂肪がたまると、カラダにさまざな不調が!
「健康な肝臓の中性脂肪は3~5%。医療機関では一般的に、肝臓に脂肪が30%以上たまった状態で〝脂肪肝〟と診断されます。でも、そこまで中性脂肪がたまらないうちから、肝機能には悪影響が起こっているのです。それが【デブ肝臓】です」と語るのは医学博士の栗原 毅先生。
「大きな臓器ゆえにデブ肝臓になっても、痛みなどの症状は表れず、体内の不調のみが後押しされます。そんな状態が続くと、肝機能がどんどん低下し、やがて肝臓が働かなくなる肝硬変や肝がんになるおそれも。診断以前のデブ肝臓の段階でのケアが大切です」
女性に増えている原因は、 じつはアルコールではないんです!
「女性が肝臓に脂肪がつきやすい原因は、食事内容と筋力の低下です。ご飯やスイーツ、フルーツなどに含まれる糖質は肝臓で中性脂肪に変わるため、食べて動かないと肝臓に脂肪がたまります。特に女性は、筋肉量が男性と比べて少ない人が多く、脂肪をエネルギーに変える力が弱いので、お酒を飲まなくても脂肪がたまりやすいのです」(栗原先生)
【〆のラーメンが元凶】
お酒ではなく、お酒を飲んだ後の食べ過ぎがデブ肝臓のもと。〆のラーメンなどの炭水化物、起きがけのフルーツなどの糖質が、中性脂肪に。
【過度なダイエット】
1か月に3㎏以上の減量をすると、肝臓の中性脂肪も急激に減るため、飢餓状態を感じたカラダが無意識のうちに肝臓に脂肪を集めるように。
【筋力の低下】
筋肉は糖質や脂肪をエネルギーに変える役割があるので、筋力不足はデブ肝臓になる危険大! 階段を上るだけで息ぎれする人は要注意。
2週間で【デブ肝臓】を撃退するワザ”まずは食事を見直す!”
「多くの人は、糖質のとり過ぎが原因。食事内容を見直して糖質の吸収を穏やかにし、脂肪燃焼に役立つ筋トレをするだけで、たった2週間でデブ肝臓を改善することができます」と栗原先生。無理なダイエットは必要なし。そして、お酒は毎日飲んでOK! さっそく今日から始めてみましょう。
【撃退ワザ①】お酒は毎日適量飲む
お酒は適量であれば脂肪肝の予防になります。日本酒で2合程度までならば、まったく飲まない人と比べて、脂肪肝の指標となるALTの数値が下がったという研究報告も。ほどほどに飲むのは、むしろおすすめです。
<1日の飲酒量の目安は>
・ビール…中瓶2本まで
・ウイスキー…ダブル2杯まで
・日本酒…2合まで
・ワイン…グラス3杯まで
【撃退ワザ②】食事は糖質を控える
ご飯類をまったく食べないのは、栄養バランスから見てよくありません。1日に茶碗1杯程度のご飯を減らす「糖質ちょいオフ」がおすすめです。ただし、フルーツなどの単糖類は吸収が速く脂肪に変わりやすいため、食後のデザートとして食べるようにしましょう。
吸収が速い糖質に注意
フルーツなどに含まれる単糖類は吸収が速く脂肪に変わりやすいため、なるべく避けるようにしましょう。
【撃退ワザ③】食事の前やおやつにダークチョコレート
カカオ含有量が70%以上のダークチョコレートは、ごぼうに匹敵するほどの食物繊維や、赤ワインの約4倍のポリフェノールを含みます。食前に食べると、食事の糖質の吸収を穏やかにしてくれます。1日25g(約5かけ)を目安に食べるのがおすすめ!
2週間で【デブ肝臓】を撃退するワザ”ゆっくりスクワット!”
肪燃燃焼には無酸素運動が役立つ
肝臓の脂肪を燃やすには、ゆっくり行うスクワットで、筋力アップを。カラダのなかでも大きな筋肉である太ももを強化することで、エネルギー消費が上がり、肝臓の脂肪も燃焼されやすくなるのです。朝晩5セット行うと、効率的に筋量が増えます。
お酒を飲まない人でも「デブ肝臓」になる可能性がある、という驚きの事実。みなさんの肝臓の深刻度はいくつでしたか? 「デブ肝臓」を解消&予防するために、撃退ワザを今日からはじめてみましょう!
【教えてくれたのは】
栗原 毅先生
医学博士。栗原クリニック東京・日本橋院長。慶應義塾大学特任教授。前東京女子医科大学教授。『脂肪肝はちょっとしたコツでラクラク解消する』(河出書房新社)など著書多数。
イラスト/松元まり子 取材・文/安達純子
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