濡れたままポイ!は雑菌まみれに…。「タオルが劣化する」NGな洗い方4つと“タオルの寿命”の見極め方

家のこと

2025.07.01

洗濯研究家の平島利恵です。 「洗ったばかりなのににおう」「黒ずみが取れない」「ゴワつく」そんなタオルの悩み、意外と多いんです。でも実はその原因、“毎日の洗濯習慣”に潜んでいるかもしれません。今回は、タオルをダメにするNG習慣とその解決法をお伝えします。

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タオルって、実は汚れている

タオルって実は汚れやすい

「お風呂上がりに使うだけでしょ?」「一回使っただけで洗うのはもったいない」
そう思って、何度か使ってから洗っていませんか?

実は、タオルは“見えない汚れ”が溜まりやすいアイテム。パイル生地はフープ状になっているため、汗・皮脂・角質などの汚れが繊維に多く付着します。これらは洗濯だけでは落とし切れず、一見汚れていないように見えても、汚れが蓄積していきます。

さらに濡れたまま放置すると、残った水分と汚れをエサに雑菌が繁殖。これが「なんだか臭う」「黒ずんできた」の正体です。

これ、本当に洗ったタオル!?

タオルの汚水

スタッフのタオルをつけ置きしてみたところ、洗浄液が驚くほど茶色く濁りました。
信じがたいことに、これは“洗濯済み”のタオル。目に見えない汚れが繊維の奥にたくさん残っていたんです。

知っておきたい!タオルの寿命は1年

タオルの寿命

タオルの寿命は意外と短く、目安は「約1年」。

ホテルなどでは、洗濯回数80回ほどで入れ替えるといわれています。「吸水しにくい」「肌ざわりが変わった」と感じたら買い替えのサイン!

やってない? タオルが臭う・黒ずむNG習慣4選

【NG1】濡れたままポイ!で雑菌天国に

タオルの寿命が縮むNG行為1

使い終わったタオルを、洗濯カゴに丸めて放置していませんか?
湿気と皮脂汚れが残った状態は、雑菌が繁殖するための絶好の環境。これが生乾き臭や黒ずみの原因に。

乾かして保管
すぐ洗えない時は、「とりあえず干しておく」習慣を!

【NG2】洗濯機にぎゅうぎゅう詰め

洗濯物の詰め込みすぎ

「家族分まとめて洗いたい!」その気持ち、分かります。
でも詰めこみすぎると、タオルのパイルまで洗えず、汚れが残ってしまいます。

詰め込んだ洗濯物

縦型:洗濯槽の8割まで/ドラム式:5~7割を目安に。
タオルがゆったり動ける余裕を作りましょう。

【NG3】すすぎ1回でOKと思ってない?

すすぎ1回はNG

最近は「すすぎ1回で時短」な洗剤も増えていますが……
実はそれ、黒ずみ・ごわつきの原因かも。すすぎが足りないと、浮かせた汚れを含む洗剤成分が衣類に残留してしまいます。

すすぎは必ず2回以上

必ず2回以上すすぐこと! ニオイ対策にも効果的です。

【NG4】柔軟剤を使いすぎて逆効果に

柔軟剤の使用を控える

「ふわっと仕上げたいから」「タオルのニオイが気になるから」と柔軟剤をたっぷり使っていませんか?
実は、柔軟剤は繊維をコーティングするため吸水力を下げるうえ、すすぎ不足の状態で使うと、汚れを閉じ込めて、逆に黒ずみや臭いを悪化させることも……。

柔軟剤を多用したタオル

実際に、柔軟剤×香りビーズを多用していたタオルをつけ置きすると、汚れとともに強烈な香りが……! 洗浄液に出た汚れの色も、皮脂汚れのタオルとはまた違いますよね。

タオルには柔軟剤を使わないのがベストです。“清潔”を優先しましょう。

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蓄積汚れは「つけ置き洗い」でリセット!

繊維の奥に蓄積した汚れは、洗浄力の高いアルカリ性粉末洗剤×お湯を使った「つけ置き洗い」で落としましょう!

つけ置き洗いの手順

  1. 40℃のお湯に、アルカリ性粉末洗剤+酸素系漂白剤を溶かす
  2. タオルを2~3時間つけ置き
  3. 洗濯機で洗い、すすぎは必ず2回以上

蓄積汚れがスッキリ落ちて、嫌な臭いが解消されるはずです!

柔軟剤を変える前に「洗い方」見直して

洗い方を見直そう

タオルが臭う、ごわつく、黒ずむ……。
そんな時こそ、新しい洗剤や柔軟剤を試す前に、基本の洗濯習慣を見直すチャンス。
毎日のちょっとした改善で、タオルの使い心地も、洗濯の仕上がりも、きっと変わりますよ。

そしてもし、つけ置き洗いをしても状態が改善しない場合は、タオルの寿命が来ているサインかもしれません。使い心地や吸水性に違和感を感じたら、買い替えも意識してみてくださいね。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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