白くしたいのにピンクに!?「漂白で衣類が変色した時」の正しい対処法【洗濯のプロが解説】

家のこと

2025.06.10

洗濯研究家の平島 利恵です。この季節になると、「白シャツのシミをきれいにしたかっただけなのに、ピンク色に変色した」というご相談をよくいただきます。お気に入りの服が変色してしまうのは、ショックですよね。この原因、多くの場合は「日焼け止め」なんです。

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なぜ漂白剤でピンクに変色するの?

何故日焼け止めでピンクに変色するの

この変色は、日焼け止めに含まれる「紫外線吸収剤」が影響しています。
日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤と漂白剤が化学反応し、ピンクやオレンジ色に変色してしまうことがあるのです。首まわりや袖などに日焼け止めの汚れが残り、「汗染みかな?」と漂白すると大変なことに。特に塩素系漂白剤は要注意です。

どのくらい変色するのか実験すると……

日焼け止めの実験

実際に、日焼け止めに塩素系漂白剤を塗布すると、見る見るうちに真っ赤に変色してしまいました。
※変色してしまった衣類の正しい洗い方も、動画でご紹介しています。

変色は元に戻せる?

日焼け止めの変色は戻る?

まずお伝えしたいのは、ピンク色に変わってしまっても、衣類自体が染まったわけではないということです。変色しているのは、残った日焼け止め成分。これを落とせば、変色も元に戻ります。

ただし、汗をかいても落ちないように作られている日焼け止めは、非常に落としにくい汚れ。日焼け止めをよく使う方や、白い衣類をよく着る方は、あらかじめ「紫外線吸収剤不使用」の日焼け止めを選ぶのもおすすめです。

それでも衣類に日焼け止めがついてしまった場合は、次のようにケアしましょう。

変色した服の戻し方

日焼け止め変色の戻し方

  1. 日焼け止めがついた箇所に、油汚れに強い中性洗剤や食器用洗剤を直接塗る
  2. 繊維の奥まで洗剤を染みこませ、優しく揉む。
  3. 通常の洗濯機にかける

※一度で落ちないときは、何度か繰り返してみてください。
※メイク汚れ専用の洗剤や、油分に強いタイプの洗剤を使うとより効果的です。

日焼け止めの変色を防ぐ3つのコツ

変色を防ぐためのコツ

  • 日焼け止めがついた衣類に漂白剤は使わない
  • 黄ばみや汚れが気になったら、洗剤でもみ洗い
  • 「紫外線吸収剤不使用」の日焼け止めを選ぶ

漂白は「汚れを落としてキレイにする」ためのケアですが、正しく使わないと「逆効果」にもなりかねません。白くしたい一心で起きてしまったピンクの変色、あきらめる前にぜひこちらの方法を試してみてくださいね。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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