ブルーベリーの栄養と効能
■アントシアニン
ポリフェノールの一種。抗酸化作用があります。生活習慣病予防、骨粗鬆症予防のほか、疲れや加齢による目のかすみの改善に効果が期待できます。アントシアニンは、皮に多く含まれています。
■ビタミンE
抗酸化作用があり、体内の細胞膜の酸化を防ぎます。これにより、生活習慣病や老化から、体を守ってくれる効果があるとされます。美肌効果も期待できます。
■食物繊維
整腸作用があり、便通をスムーズにしてくれます。ブルーベリーは、バナナの3倍もの食物繊維を含みます。
■ビタミンA
目や皮膚、鼻や喉などの粘膜を保護したり、目の網膜を丈夫にして目が薄暗い場所に慣れるのを助けたりします。
■亜鉛
味覚を正常に保つ働きがあります。抗酸化作用もあります。
目にいいと言われる理由
【目にいいと言われる理由】
目はものを見るとき、「ロドプシン」という網膜にあるタンパク質が、分解されるさいに発する電気信号により、「見える」という状態になります。ロドプシンは、疲れや加齢によって合成されにくくなり、減少していきます。その結果、目がかすんだり、しょぼしょぼしたりします。ブルーべリーに含まれる「アントシアニン」は、ロドプシンの合成をサポートする働きがあり、こうした目の諸症状を緩和してくれるのです。
【目にいい以外の効能】
・花粉症に効果あり!?
最近の研究で、アントシアニンには、花粉症の原因物質であるヒスタミンが体内で放出されるのを抑制する効果が期待できることがわかってきました。
・便秘解消におすすめ
ブルーベリーには、不溶性と水溶性の2種類の食物繊維がバランスよく含まれているため、便秘解消に効果的だといえます。
・生活習慣病予防にも!
アントシアニンには、内臓脂肪の蓄積を防ぐ働きがあることがわかっています。アントシアニンが多く含まれるブルーベリーを食べることで、生活習慣病の予防につながります。
ブルーベリーの種類と選び方や保存法。おすすめの食べ方、1日の摂取量や冷凍ブルーベリーの栄養まで
【ブルーベリーの種類】
日本で栽培用の品種として流通しているブルーベリーは、100種類以上ありますが、これらは、大きく2種類に分けることができます。ハイブッシュ系と、ラビットアイ系です。ハイブッシュ系は、さらに、ノーザンハイブッシュ系と、サザンハイブッシュ系に分けられます。
・ノーザンハイブッシュ系
アメリカ北東部原産。暑さにやや弱く、冷涼地、高冷地の栽培に向いています。
・サザンハイブッシュ系
ノーザンハイブッシュ系を暖地でも作れるよう、品種改良した品種。やや寒さに弱い傾向にあります。
・ラビットアイ系
果実が熟す前に、うさぎの目のようなピンク色になることから、名付けられました。耐寒性はやや低い傾向にあります。
【選び方】
・果皮ににハリのあるもの
・大粒のもの
・皮に白い粉(ブルーム)がついている方が新鮮
・皮の色が濃いもの
【保存法】
密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。2〜3日で食べきるようにしましょう。長期間保存したい場合は、冷凍保存か、ジャムなどに加工するとよいでしょう。
【ブルーベリージャムの栄養】
ブルーベリーは、加熱するとビタミンCや葉酸は失われますが、アントシアニンや食物繊維の含有量は変化しません。
ジャムにすることで、新たに生まれる成分もあります。「メラノイジン」は、砂糖を焦がすことで生まれる成分で、抗酸化作用に優れています。また、脂質やコレステロールを抑えてくれる働きもあります。
【おすすめの食べ方 冷凍ブルーベリーの栄養】
ブルーベリーは冷凍することにより、果皮の細胞が壊れ、アントシアニンを効果的に摂取できたり、より栄養が吸収しやすくなります。ほかにも、ビタミンCやポリフェノールなどの含有率も高くなるという研究結果が出ています。
夏は、アイス感覚でそのままつまんでもおいしいですし、ヨーグルトや、お菓子のトッピングにもぴったりです。
冷凍庫にストックしておくと、食べたいときにいろいろと活用できて便利です。
【カロリー、1日の摂取量】
カロリーは100gあたり、49Kcal。
摂取量は、1日に、35~40粒が目安です。
食べ過ぎた場合、消化不良からくる下痢や腹痛、食物繊維による下痢を起こす可能性がありますので、ご注意を。
疲れ目以外にも、さまざまな健康効果が期待されるブルーベリー。栄養価が高まるという冷凍保存で、おやつに取り入れたいですね。
監修/吉沼弓美子(管理栄養士)
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