努力が苦手でも、頑張れるようになる方法とは?【脳科学者に聞いた!vol.79】

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 努力が苦手でも、頑張れるようになる方法とは?【脳科学者に聞いた!vol.79】

2019.11.29

人生には、地道な努力が必要とされる場合もあります。そんなとき、努力が苦手な人が頑張るためのよい方法があるといいます。

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具体的な「ごほうび」があれば、努力が苦手でも最後までやり切れる

「島皮質」の働きが優位な人にも、人生にはどうしても地道な努力が必要とされる場面は訪れるものです。そんな重要なタイミングに、たとえ努力が苦手でも、しっかりものごとをやり切れるようになるにはどうすればいいのでしょうか。
 答えはとてもシンプル。すぐに「面倒だ」と感じてしまう「島皮質」に、しっかりと「ごほうび(報酬)」を感じさせればいいのです。もともと「報酬」を感じにくい脳を持つ人だけに、努力することで得られる結果を、できるだけ具体的にしておくことが必要なわけです。
 そして、それを達成できたらどうなるかを、映像でイメージできるくらいにしておきましょう。すると、「島皮質」によるブレーキを弱めることができます。
 また、結果を具体的にするという意味では、自分の成長の過程を目に見えるかたちにしておくことも良いでしょう。たとえば、勉強をしているなら参考書のページ数(勉強量)を、ダイエットなら体重の増減を記録し、自分の成長の軌跡を眺めて楽しめるようにしておくこと。記録することが良いのは、それによってゲーム性が高まるから。「努力」ではなく、増えていくのが目に見える「スコア」を競うゲームだと思えば、さらに努力を続けやすくなります。
 じつは、わたしは高校時代、受験勉強は全国の高校生と模試のスコアを競い合うゲームだととらえていました。だからこそ、受験勉強はまったくつらくなく、好きなゲームにハマるように没頭(ぼっとう)できたのです。
 持って生まれた脳の構造は変えられなくても、考え方と方法を変えれば、いくらでも状況は打開できるのです。

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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。

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