急に顔がほてる、暑くなくても汗が出る……更年期特有のホットフラッシュの原因と対処法

心と体

 急に顔がほてる、暑くなくても汗が出る……更年期特有のホットフラッシュの原因と対処法

2020.07.15

こんにちは、漢方薬・生薬認定薬剤師の清水です。
最近、急に顔がほてる、気温とは関係なく拭いても拭いても汗がでる、夜間も何度も目が覚めてしまう……そんな症状はありませんか? 
それはもしかしたら更年期障害のひとつ、ホットフラッシュの症状かもしれません。

今回は、ほてりやのぼせ、多汗といったホットフラッシュを改善する方法についてお伝えいたします。
更年期なんてまだまだ~と思っている30代後半でも「プレ更年期」世代です。もし上記のような症状が出ているなら、読んでみてくださいね。

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更年期にホットフラッシュが生じる原因

ホットフラッシュとは、45~55歳の閉経前後によくみられる、発汗、のぼせ、ほてりなどが起きる更年期障害の代表的な不調のひとつです。

ただし最近では、30代後半~40代前半のまだ閉経ではない年代でも、更年期障害と同じような症状に悩まされるケースが増えており、これは「プレ更年期」と呼ばれています。

更年期やプレ更年期には、女性ホルモンの減少やストレスが原因で、体温や汗を調節する自律神経が不安定になることがあります。それによって引き起こされるのが、ホットフラッシュの症状です。
また、首から上は熱いのに手足は冷たいという「冷えのぼせ」もホットフラッシュによく見られます。

東洋医学的な原因としては、女性は月経の度に血(血液)を消耗するため、更年期になると血の不足や滞りが生じます。すると、血から栄養を与えられる気(生命エネルギー)の量や巡りが悪くなり、いろいろな不定愁訴を引き起こすと考えられています。
イライラは、気の乱れとの関係が大きいと考えられます。
ストレスや過労が続くと、気の巡りが悪くなるため注意が必要です。

1.ホットフラッシュを運動で改善

激しい運動を行うと、かえってホットフラッシュが出やすくなる可能性があるので、ウォーキングやヨガなど無理のない運動を心がけましょう。体をあたためて下半身の冷えを改善して冷えのぼせを防ぎ、ホットフラッシュの予防に効果的です。

2.大豆製品を積極的にとろう!

豆腐や豆乳などの大豆製品に含まれるイソフラボンが、ホットフラッシュの症状を和らげると言われています。というのは、腸内細菌が大豆のイソフラボンから、女性ホルモンのエストロゲンとよく似たエクオールをつくりだしているからです。ですが、日本人の2人に1人はエクオールをつくれないと言われています。その場合は、エクオールをサプリメントとして補充することでホットフラッシュの症状の改善が期待できます。

3.病院を受診する

ホットフラッシュの代表的な治療法として、ホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy:HRT)があります。婦人科や産婦人科、内科で受けることができます。

ホルモン補充療法は、不足しているエストロゲンを飲み薬や貼り薬、塗り薬などで補うことで、ホルモンバランスの乱れを和らげ、閉経した後のホルモン状態にスムーズに体をあわせていく治療方法です。 ホットフラッシュには特に効果的で、使い始めて数日で効果を実感する人もいるほどの即効性も期待できます。 不正出血、乳房がはる・痛む、吐き気などの副作用やまれに血栓症を起こすリスクがあるので医師の管理下の治療が必要です。

4.漢方薬でホットフラッシュを解消!

漢方薬とは、私たちの身体が本来持っている代謝の力や免疫の力を高めるように作用してくれるものです。
ホットフラッシュの改善のために、ホルモン補充療法とあわせて使われることもあります。

<更年期のホットフラッシュに使用されることが多い漢方>

・加味逍遙散(かみしょうようさん)

精神の興奮やのぼせなど上半身の熱を冷まします。
ホットフラッシュに伴うイライラを和らげる効果も期待できます。

・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
体にこもった熱を取り除き、ほてりやのぼせに効果があります。
便通も改善します。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

熱バランスを改善し、冷えのぼせを改善します。

漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。

自分に合った漢方薬が知りたいけど、近くに漢方専門薬局がない…という方には、オンラインで漢方相談ができるサービス「あんしん漢方」もおすすめですよ。

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更年期のホットフラッシュは我慢しないで!

急にたくさん汗が出て止まらくなると、化粧崩れや人目も気になってしまいますよね。
更年期障害のホットフラッシュは、ホルモン補充療法や漢方薬などで改善することができます。更年期だからしょうがないと一人で我慢しないで、元気な笑顔で過ごしていきましょう!

この記事を書いた人

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師/JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康つくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、漢方やハーブの通信講座の運営や、セミナー講師としても活動中です。

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著者

清水 みゆき

清水 みゆき

製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。 漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。 現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。

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