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連載小説『漂うわたし』第30回 多賀麻希(10)「今さら孫の顔が見られるわけでもないし」

カルチャー

 今さら孫の顔が見られるわけでもないし

2021.06.26

  • 【前回までのあらすじ】胆のうを取る手術を受けるかどうか迷っている麻希。同居人のモリゾウが立ち会うと言ってくれているが、バイト先のカフェのマスターに「麻酔から覚めたときに何を言うかわからない」と言われる。最後の恋人ツカサ君のことを口にするのだろうか。それとも、モリゾウの名前を呼ぶのかもしれないと意識した矢先、熊本から訪ねて来た父とモリゾウが鉢合わせていた。
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