無欲に見える研究者タイプの人が得ている「ご褒美」とは?【脳科学者に聞いた!vol.51】

ライフスタイル

2019.08.14

世の中には、自分の喜びを犠牲にして研究に没頭しているような、無欲に見える人がいます。でもじつは彼らも、ある「ご褒美」を得ているのだといいます。

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人知れず地道な努力を続けているような研究者タイプの人を、必要以上に評価しないこと

 人が頑張ることができるのは、その結果としてお金や周囲からの賞賛といったご褒美が得られるからです。
 ところが、ときどきそうした欲望とは無縁のように見える人がいます。例えば、海のものとも山のものともつかないような研究を続けている人たち。彼らは、あたかも自分の喜びなど犠牲にして世の中のために貴重な時間を捧げているかのようです。
 しかし、人は自分が好きなことに没頭していると、脳内にドーパミンが放出され、とても幸せな気分になります。つまり、彼らはそれをご褒美に頑張っているわけで、実はものすごく貪欲とも言えます。
 だから、彼らを特別に「すごい人だ」などと感じる必要はありません。

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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。

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