「タオル」を洗っているのに汚れが落ちない“3つの落とし穴”【正しい洗濯術】

家のこと

2025.07.05

洗濯研究家の平島利恵です。毎日洗っているはずのタオル。なのに、ニオイや黒ずみが気になったり、肌ざわりがゴワついたりすることはありませんか? 実はそれ、“蓄積汚れ”が落としきれていないサインかもしれません。今回は、タオルをつけ置きした実験動画とともに、なぜタオルには汚れが溜まりやすいのか、その3つの理由を解説します。

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タオルを「つけ置き洗い」するとこんなに汚れが!

すこしくたびれたタオル

洗ったばかりですが、少しくたびれてきたタオルをつけ置き洗いしてみると、こんなに汚れが……!

タオルの汚水

実は、タオルに汚れが蓄積しやすい理由が3つあるんです。

【理由1】パイル生地の構造

タオルのパイルに汚れが溜まる

タオルの表面は、細かいフープ状の糸(パイル)でできています。このパイルが皮脂・汗・角質などの汚れを奥深くまで絡めとってしまうため、見た目以上に“落としにくい汚れ”が残りがち。しかもこの汚れは、洗濯機にかけるだけでは落としにくい汚れです。

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【理由2】水をよく吸う=汚れも残りやすい

水を吸う=汚れが残りやすい

タオルは吸水性に優れている反面、洗濯槽の中の汚れた洗浄液も含みやすいという弱点も。

特に、すすぎ回数が1回だけでは、浮かせた汚れや洗剤がきちんとすすぎ切れず、タオルに残ってしまいます。

対策

すすぎ回数を増やそう

洗濯機にかける際、衣類量は洗濯槽の7〜8割までの量に減らし、よく洗いましょう。
すすぎは必ず2回以上に設定します。

【理由3】乾きにくく、濡れたままの時間が長い

濡れている時間が長い

水をたっぷり含んだタオルは、他の衣類と比べ乾きにくく、湿ったままの時間が長くなります。

この状態が長く続くと、雑菌が繁殖する原因に。特に梅雨時期は、生乾き臭を招くことも。

対策

早く乾かす工夫を

使用後は、洗濯カゴや洗濯槽に放置せず、広げて干しましょう
洗濯後は、風通しのよい場所で干すのが効果的です。部屋干しの場合は、サーキュレーターなどの風を当てて早く乾かす工夫を。乾燥機を使用すると、ふわふわに仕上がります。

【解決策】「つけ置き洗い」で汚れをリセット

タオルのつけ置き洗い

「普通に洗ってもニオイが残る」「黒ずみが取れない」そう感じたら、一度“つけ置き洗い”でリセットするのがおすすめ。

40℃前後のお湯にアルカリ性の粉末洗剤+酸素系漂白剤を溶かし、2〜3時間つけ置きするだけ。
繊維の奥に残っていた汚れが、みるみる浮き出てきます。

タオルの汚水2

その後、すすぎ2回以上で洗濯機にかけ、よく乾かしましょう。

※タオルの洗濯には、柔軟剤は控えましょう。

毎日使うタオルだからこそ、汚れが“蓄積しやすい”ことを知っておくだけで、洗い方が変わります。「うちのタオルも汚れてるかも?」と感じたら、ぜひ一度、つけ置き洗いを試してみてくださいね。驚くほどの汚れが出てくるかもしれません。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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