そもそも歯周病とは?
歯周病は、風邪と同じ、細菌の感染によって引き起こされる「炎症性疾患」です。歯と歯肉の境目のブラッシングがうまく届かないでいると、そこに多くの細菌が溜まり、歯の汚れ(歯垢)がつもってきます。
始めは、歯肉のまわりが赤くなったり腫れたりしますが、痛みがあまりありません。ところが、積もった歯垢は、時間と共に歯周病細菌が増え、その歯周病細菌が出す「内毒素」によって歯肉に炎症が起こります。すると、体の中で免疫反応が起き、「炎症産物」を生み出して、歯周病が進むという仕組みです。
歯肉の炎症が高くなると、「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)に、骨を溶かす細胞(破骨細胞)が集まって、骨を溶かします。
そうなると歯はグラグラ動くようになり、最後は抜かなければならなくなります。歯がなくなれば、まんべんなく食事をとることが難しくなるので、低栄養状態となり、さまざまな病気をひき起こしやすくなります。
また最近の研究で、歯周病の全身への関りがわかってきました。これは歯周病による炎症が血管を介して体全体に広がるために起こると言われています。
日本人の主な死因は1位がん、2位心疾患、3位肺炎、4位脳血管疾患です。(2015年 厚生労働省 人口統計の月報年計より) 実は1位から4位まで全て歯周病に関係しています。
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