タピオカのレシピを試食!
発表会場の外では、3品のタピオカメニューの試食が行われていました。
まずは定番の「ブラックタピオカ・抹茶ミルクティー」から。飲みごたえを感じる黒タピオカのモチモチ感は、さすがの一言! ミルクティーだけではなく、ほかのドリンクとの飲み合わせも楽しめるなど、自分好みにカスタマイズできるのも魅力です。
「シェリー酒香るコンソメスープとロワイヤル タピオカを添えて」は、今回の発表会会場である「ザ・キャピトルホテル東急」にて、かつてから結婚式のコースの一品として出されているメニュー。茶碗蒸しのような滋味あふれる風味の中に、パールに見立てたタピオカが上品なアクセントとなっているスープです。
タピオカは現在、グルテンフリー食材としての活用にも期待が高まっています。「タピオカ粉入りクレープ・タピオカ添え」は、まさにその将来性を感じさせるスイーツ。弾力のあるもっちりした食感が魅力的です。
トークセッション「タピオカの魅力・将来性」を語る!
授与式後には、「たぴりすと。」のおふたり、フリーライターの長友さん、WEBマガジン「メガブラジル」編集長の麻生さんが登壇し、タピオカの魅力を語るトークセッションが行われました。
今から約20年前、大学院時代にアメリカの台湾系カフェで初めてタピオカミルクティに出会い、その独特な食感に衝撃を受けたという長友さん。当時在籍中の大学院で論文にして発表したそうです。「今日は20年越しのタピオカ祭りに参加した気分です(笑)」と感慨深そうに語っていました。
一方、ブラジル情報のWEBマガジンを手がける麻生さんは、タピオカとブラジルの深い関係性についてお話をしてくれました。広い国土を持つブラジルにはさまざまな調理法のタピオカ料理があるそう。
水分を多く含むタピオカはフライパンで少し熱するだけですぐに固まる性質なので、ブラジル北部・北東部では、クレープ状にして食べるのが主流なんだとか。近年、この食べ方はどんどんと都会へと広がっていき、今ではおしゃれなお店でファストフード感覚で食べられているそうです。
ブラジルにはほかにも、タピオカをワインに漬けた「サグー」というデザートなど、タピオカを活用したさまざまなレシピがあるという麻生さん。「タピオカドリンクの発展形として、大人が楽しめるものがあってもよさそうですね」と今後のタピオカの将来性に期待を寄せていました。
「カップのポイ捨てやプラスチック問題など、タピオカのネガティブなイメージを払拭したい」という「たぴりすと。」のお二人。現在は、SNSの発信力を活用して渋谷の街のゴミ拾いイベントを開催したり、チタン製の「マイストロー」を開発したりと、積極的な活動も行っています。
「SNSを通して、大学生の私たちをふくめ、若者たちが簡単にアクションを起こせる時代。今後もいろいろ形を変えて、幅広い世代に愛されるタピオカであってほしい」と語っていました。
2020年はどんな「一皿」が?
もはや社会現象にまで発展した「タピオカ」は、今後、日本の食文化の遺産として記録に残され、保護・継承されていきます。
オリンピックイヤーの2020年は、いったいどんな「今年の一皿」が選ばれるのでしょう?
文/櫻井れき
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