ビタミンやカロテンが豊富な、カラーピーマンの一種
パプリカは、ピーマンやトウガラシと同じ「ナス科トウガラシ属」に分類される野菜です。学名も同じ「Capsicum annuum」で、分類上は同じもの。日本では、果実色の特徴から通称カラーピーマンということもありますが、その中でも栽培難易度の観点から呼び方が分かれ、大きなベル型で果肉が7~10mmと厚く、黄色・オレンジ色・赤色のものを「パプリカ」と呼ぶことが多いようです。
緑色のピーマンは未熟の状態で収穫されますが、パプリカは完熟果実。ピーマンには独特の青臭い香りと苦みがありますが、パプリカは黄色・オレンジ色・赤色と鮮やかで、甘みと酸味がバランス良く調和しているのが特徴です。
黄色やオレンジ色は、ゼアキサンチンというカロテノイドの一種の色素成分によるもの。赤色は、カプサンチンという色素成分によるものです。それぞれ「ビタミンエース」と呼ばれる、ビタミンA(カロテン)・C・Eを含んでいます。
意外に知られていませんが、実は、ビタミンCはパプリカから発見された成分。これによって、発見者はノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
ピーマンとパプリカのおもな特徴は?
■パプリカ
おもに黄色、オレンジ色、赤色
ジューシーで、甘みと、ほのかな酸味がある
ビタミンA(カロテン)、C、Eを含む
完熟果実
ベル型で、100g以上と大きめで肉厚
生のままでも、加熱してもおいしい
■ピーマン
緑色
苦みがある
ビタミンC、A(カロテン)を含む
未熟果実
最近は肉薄のものが多い
青臭く、生食には向かない
生食でも、加熱してもおいしい!パプリカの食べ方
パプリカは生食でも加熱してもおいしく、使い勝手の良い野菜です。生のままスライスしてサラダに入れれば、彩りが加わり、見た目も華やか。また、ジュースやシャーベットにしても、甘くてフルーティーです。
加熱して食べる場合も、調理法はさまざま。油で炒めればカロテンの吸収効率が良くなるほか、熱を加えてもビタミンが失われにくいところも、うれしいポイントです。パスタやピザにトッピングすれば鮮やかな仕上がりになり、煮込み料理に使っても煮崩れすることなく、おいしく食べられます。
パプリカの甘さをシンプルに味わいたいなら、オーブントースターで皮が真っ黒になるまで加熱して、皮をむいて食べるのがおすすめ。甘みが増して、より一層おいしく感じられるでしょう。
教えてくれたのは
カゴメ管理栄養士による、「食と健康」に関するコンテンツを開発・提案する専門チームです。カゴメがトマトを中心とする野菜の研究活動で培った知見、小売店、中食・外食業態を展開する企業向けの営業活動で培ったメニュー開発・提案力を活かし、「健康セミナー」や「メニューレシピ監修」など日々の健康づくりにお役立て頂けるコンテンツを開発し、提案致します。
形はピーマンと似ているけれど、味覚や栄養価の特徴が異なるパプリカ。苦みが少なくて味わいやすく、さまざまな調理法に適しています。料理に彩りを添えることもでき、普段から「買っておいて損はなし!」の野菜です。甘くて子どもも食べやすいので、ぜひ毎日の食卓に活用してみてください。
提供元: VEGEDAY powered by KAGOME
※本記事は、カゴメが運営するVEGEDAYを元にsaitaPULSで編集し掲載しております 。
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