子どもを産んでから夫が名前を呼んでくれない……それ悲しまなくて、いいんです! #すばらしき日本語

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 子どもを産んでから夫が名前を呼んでくれない……それ悲しまなくて、いいんです! #すばらしき日本語

2020.05.21

同じ人を指している言葉なのに、君、あなた、お前、あんた、など、日本語はその種類が驚くほど豊富です。

こんな風に、日本語ネイティブだからこそ案外気付いていない日本語の面白さが書かれているのが、清水由美さんの著書『すばらしき日本語』。
saitaPULSの読者の生活に役立ちそうな言葉をピックアップして紹介します。

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いつの間にか、自分じゃなくなる!?

付き合い始めた当初は「◯◯くん」や「△△ちゃん」など、名前や愛称で呼び合うなど、ラブラブモード満載だった二人。でも、結婚して子どもが生まれると、「パパ」「ママ」と、いつの間にか、お互い名前を呼ぶことが少なくなります。そのため、夫から女として見られていない。母親としての自分にしか価値がないのだろうか? と、落ち込む女性が少なくありません。

変化するには訳がある

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「そんなことは、ありません!」と言うのは「すばらしき日本語」の著者である、清水由美さん。

「『パパ』と『ママ』だった人たちの多くは、さらに歳を重ねて孫が生まれれば『じいじ』や『ばあば』に名前が変わっていきますよね。これにはルールがあって、家族なら家族というコミュニティーの中で一番幼少のメンバー、つまり子どもや孫から見た『親族呼称』を、その集団のメンバー全員が使っているだけなんです」(清水さん)

言われてみれば、家庭だけでなく学校や職場に関しても、同じことが言えそうです。

呼び名の変化は、人生の階段と同じ

今まで、自分の名前で呼ばれなくなることは、マイナスイメージしかありませんでした。でもその本当の理由を知ると……まるで正反対。「親族呼称」が変わるというのは、家族が増える、家族構成に変化が出たという証拠。まさに、人生の階段を一歩ずつ進んでいることを実感できる、プラスワードだったんです。

そう思うと、家族と一緒にいるときに「ママ」と呼ばれることは家族の絆を感じられる呼称なんですね。でもできれば、夫婦2人の時などは「名前」で読んでくれると嬉しいなぁ、なんて。

教えてくれたのは 清水由美さん

日本語教師 清水由美さん

1958年、岐阜県高山市生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。神奈川大学、マレーシア・マラヤ大学等を経て、現在、千葉大学、法政大学ほかで非常勤講師を務める。

『すばらしき日本語』
著/清水 由美
ポプラ社
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