私なんてダメと“自分のアンチ”になっている女性が急増中?幸せに生きるヒント #日常にある小さな違和感

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 私なんてダメと“自分のアンチ”になっている女性が急増中?幸せに生きるヒント #日常にある小さな違和感

2020.06.07

「どうせ私なんてきれいじゃない」「仕事ができない」「男性にはかなわない」など、過剰に思いこんでいませんか? そんな悩める女子を救うべくご登場いただいたのは、バリキャリ金融女子で1児の母、川村真木子さんとSNS界で今大注目の現役女子大生、胎盤JDさん。
「日本の女性にはもっと自尊心を高めてほしい」とSNSで日々メッセージを発信しているおふたりに、幸せに生きるヒントについて聞いてみました。

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自分を下げるのは謙虚で良いこと、という風潮

胎盤JDさん(以下敬称略):アンチというのは、ネット上では特定の人のことを攻撃することを指しますけど、自らを叩くような人のことを“自分のアンチ”と私は呼んでいるんですね。例えば誰かをほめるなら、ただ「あなたは素晴らしい」っていうだけでいいのに、「私なんて全然だめだから」っていちいち自分のことを下げないと人のことをほめられないとか。

川村真木子さん(以下川村):あー、それは私もそうかもって思っちゃった(笑)。

胎盤JD:もちろん私自身もやってしまっているから思うことなんですけど。そうやって謙遜しているつもりが、実際はただ卑屈にみえているだけだったりするんですよね。そういうことを、自分の本では偉そうに『自分のアンチになっちゃだめ。ブスに見える!』とか書いていますけど、いざ現実でできているかっていわれると……(笑)。自分もまだまだおじさん的な考えに引っ張られちゃっているところがありますね。

川村:私もそう! コラムとかでは強いこと言っているけれど、この社会で上手くやっていこうと思ったら、ある程度"おじさん的目線”に合わせて喋ったりとか、社会の圧とのバランスをとらなきゃいけないじゃないですか。それが自分の理想とあまりにもかけ離れていくと、自分アンチになっていくんだと思う。

私はアメリカに住んでいたときは、自分アンチをあんまり感じないでいられたんですよ。それはなんでかというと、ありのままでいても周りから否定されないから。

でも日本に帰ってきたら、たくさんの同調圧力とカテゴリー圧力にあって驚きました。
「女子大生だったらこういう感じでしょ」「結婚して子どももいる40代はこんな感じでしょ」みたいな暗黙のカテゴリー分けがあって、そこからかけ離れると批判されるよね。

胎盤JD:アメリカだとそんなことないんですね。

川村:アメリカは、個人個人がリスペクトされているんですね。基本的には色んな人がいていいんです。もともと人種的にも文化的にも、いろんな人がいるんですよ。
だから最初から違いすぎちゃって、人のことをそこまで気にできないというのはありますね。

日本には自分に自信がない女性が多いのは何故?

胎盤JD:Twitterでよくつぶやいているんですけど、日本の女の子って謙遜だけじゃなくて、本当に自分に自信がない子が多いんですよ。私なんて全然可愛くないしバカだしって自己評価がすごく低い。人と会ったあとに「なんで自分はあれもこれも全部だめなんだろう」って自分を責めまくったり。自らを責めて叩くのは本当に生産性がないからやめた方がいいと思いますね。

川村:ホントに胎盤ちゃんのいうとおりで、私がいるようなバリキャリの金融の社会でも、女性ってやっぱり自尊心低いんですよ。皆「私にはできないです…」とか言ったりするんです。

胎盤JD:えー! 男性と肩を並べてバリバリ働いているイメージですけども。

川村:それがそんなこともなくて。男性よりも一歩下のポジションにいるのがコンフォタブル。男性を引っ張るようなポジションに行くのは皆嫌がるんですよ。「自分にはできるわけない」って初めから思っていたりとか。
以前勤めた外資系投資銀行にいたときにも、それは感じました。ニューヨークやロンドンのオフィスに比べて東京はそれが特に顕著で、「自分はこの仕事できません」「私は出世しなくていいです」って人が多かったですね。

胎盤JD:そういう能力ある女性でも、出世しなくていいって思うんですね。それってやっぱり子どもの頃からの、“女の子は大人しくしていなきゃいけない”とか男性を立てるっていう思想におさえつけられている部分があるんですかね。

川村:社会の圧と、学校や家庭での教育と、両方ですよね。

色々な方法で自分の自立を模索できる時代!

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川村:ただ、どんなに自信がある女性でも、会社に属して働こうとするとまだまだ女性にとっては厳しいっていう現状もあって。企業というのは男性に対して女性よりもいいポジションを与えたり、ボーナスを多くあげたり、出世しやすくするなど、いろんな方法で男性を守り抜くんですよね。多くの企業はまだまだ男社会だから、根本的なところから変わらない限り女性には厳しいですよね。

胎盤JD:出産や子育てなどで退職したら、辞める前と同じ待遇での再就職は難しいとも聞きます。

川村:企業に勤めて成功しようとすると、女性にとってはいまだにハードルは高いと思います。でも、女性が自分でビジネスを始める分には、今はいい時代だと思いますよ。

例えばネットで小売り業を始めるとか。そういう働き方に関しては、男性と変わらないくらいの勝算があると思っています。あとはやる気だけ! 専業主婦だとしても、自分で作ったものをインスタで売るとか、明日から始められるビジネスもあるわけだから、昔よりは悲観しなくていい。自分の居場所という意味でも沢山あったほうがいいし、やりたいことをやった方がいいと強く主張します!

“結果的に愛される”のがベスト

胎盤JD:パートナーとの関係でも、自分は男性より下って思ったり、男性を立てている人が多いですよね。その人との関係が上手くいってるのは「男性を立ててあげているからではない」って気付いてほしいです。
例えば愛され女子系の本ってあるじゃないですか。高校生くらいのころによく読んでいたんですけど、そういう本って2種類あるんですよ。ひとつは古きよき大和なでしこ系で「男性はプライドがあるから尊重してあげて。男性は傷つきやすい生き物なので!」みたいな本(笑)。いや、こっちだって傷つきますけど?みたいな。

川村:良妻賢母をすすめる系ね。私はそもそも、そういうところを目指してこなかったけど(笑)。

胎盤JD:一方で「自分に自信を持つことが大事」という内容の愛され本もあるんです。「男の人のいうことをすべて聞かなくてもいい、むしろこちらのいうことを聞かせてみせるぐらいの気持ちで、自分のやりたいことをやっているうちに素敵な男性が寄ってきますよ」みたいな論調なんですけど。

川村:そっちのほうが絶対幸せですよね。

胎盤JD:そうですよね。自分に自信を持ってやりたいことをやった末に、結果的に愛されるようになるっていうのがベストだと思います。

Profile

川村 真木子さん
奈良県生まれ。一児の母。高校時代に渡米、UCバークレーを卒業する。卒業後、米投資銀行ゴールドマンサックスを経て米大手投資会社に転籍。3万人のフォロワーを抱える社会派インスタグラム@makikokawamura_が人気。

胎盤JDさん
現役女子大生。美容、恋愛、人間関係に関するつぶやきが人気で、Twitterは現在10万フォロワー。全日本元カノを許さない協会会長。Twitter@kopiJd。著書『「誰でもいいから電話しよ」の「誰でも」は君のことだよ』。

TEXT:長谷川真弓

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