男の言う“理想の女”は都合のいい女かも
川村真木子さん(以下川村):まず日本の社会では「男の浮気はいいけど女の浮気は許されない」という風潮がありますけど、それは一掃してほしいと思いますね。結婚していると「男は浮気して当たり前」って言われたり、中には「浮気もできないような男を旦那にもってどうするの」なんて謎な発言をされることもあって。それってなんなんだろうと思いますね。同性から言われることもあるんですけど、妻としてのプライドなんですかね? だとしたらめちゃくちゃ怖いと感じます。
胎盤JDさん(以下敬称略):浮気なんか許さなくていいし「許すのがいい女」みたいな、男のいう理想の女って都合のいい女でしかないと私も感じます。
好きな男性が「こういう女が好き」とか言っていても、いざつき合うのは全然違うタイプだったりするのも見てきました。「俺の理想の女像」なんて、信じなくていいと思います!
川村:本当にそう! 浮気に関してはいろんな女性が、私って心が狭いのかなとか、これくらい許してあげたほうがいいのかなって思いこんじゃっているのが本当に腹立たしい。
キャバクラ通いくらいは許してあげる、という話と重複しますけど、それは男性にとって都合がいいだけで、女性にとったら心を破壊されるんですよ。本当は嫌ですよね、誰だって浮気されたら。
女性が社会的に弱者の立場にあるからって、嫌っていう気持ちすらも抑え込まないといけないのって、すごいストレスですよね。嫌なことされた上に嫌という気持ちまで抑え込むと、メンタルを破壊されるんで、そこは「嫌って言っていいんだ」って、女性たち自身の意識を変えたほうがいいと思う。
胎盤JD:私はTwitterで浮気に関する質問をよく受けます。「黙って許してあげればいつか私の我慢を理解して、浮気しなくなるはず」とか言う人もいるけれど、そんなことあり得ない!
「こいつ浮気しても許してくれるからまたしよう」ってなるだけだと思います。浮気をやめさせたいなら、本当は辛いのに平気なふりをするのは逆効果でしかないと思います。
ほかの人に気持ちが動くのは人間として自然なこと!?
川村:ただ、これは男性に限らず女性でも同じなんですけど、長く関係が続いているとほかの人に目がいくというのは自然なことだよね、とも思うんです。恋愛って、例えば胎盤ちゃんみたいな年齢だと、1年に1回くらいのペースで相手が変わるでしょ?
胎盤JD:それは人それぞれですけど(笑)。
川村:そんなに早くないか。でもまあ若い頃って長くても2,3年に1度とかの割合で相手が変わるような恋愛をしていたと思うんですね。それって、大人になっても実はそれが自然なんじゃないかと思っていて。
もちろん結婚していたら自制心が働く人が多いと思うけど、自然にしていたら4、5年に1度とかのスパンで誰かを好きになったりするんじゃないかな。なのに、例えば20代後半で結婚したらそこでバシッとフィックスされて、そこから40年間同じ人といます、みたいな人生って実はすごく難しいのかもしれないですよね。
相手のことをずっと好きでいないといけないし、セックスレスになってもいけないしとか考えると、40年間ずっと同じ形でいるのはかなり無理があるんじゃないかな。そう思うと、結婚で誰かに依存する人生って、すごいリスク高いですよね。
胎盤JD:なるほど……。
視野を広く持つことが大事
川村:そう考えると、離婚してもいいし、何回も結婚してもいいし、結婚せずにいろいろとパートナーを変えてもいいと思うんですよね。
そのためには女性も経済的に自立していることが大事になってきますけど。ちなみに私が離婚したのは29歳のときで、そのときは仕事がうまくいっていたわけでもなかったんですね。でも、この先金融業界で成功できなかったとしたら、例えば子どもと一緒にもっと安く住める国に引っ越してもいいし、沖縄で英語の先生をやってもいいなとか、そういった別バージョンも考えていて。
自分自身が海外生活をしてきたことで、色んな人生のパターンや価値観をみてきたのは大きかったですね。
胎盤JD:だから腹をくくれるんですね。一般的にはけっこうハードルが高いですけど(笑)。
川村:日本の女性って、皆がやっていることから外れることへの恐怖がすごい強いと思うんですよ。
でもいったん外れてみると、意外と楽しくて自由も感じられるんですよ。逆に皆と同じような人生を生きるほうが、キープアップするのが大変かもしれませんよ。
話が浮気から離婚へ飛んじゃったけど、とにかく嫌なものは嫌! ということが大事だと思います!
胎盤JD:そうですよね。「自分はこんなに悲しくて傷ついたんだ」っていうことは伝えた方がいい。
ストレートに相手を罵倒しまくるのはいい結果にはならないですけど。あとは浮気を未然に防ぐというか、浮気するようなきっかけをつくらせないことも大事だと思います。
女性のいる開放的な雰囲気の場所に飲みに行かせないとか、昔の彼女の連絡先を消してもらうとか。ただ、いろいろがんばっても浮気する人はまたするし、基本的に改心することはないと思っているので、自分を裏切った人とは縁を切るほうがいいと思います。ちなみに、私は彼氏が浮気したとき慰謝料もらいましたよ。事前に契約書みたいなものを書いてあったので慰謝料もらって、そのお金で脱毛行きました!
川村:それはすごい! でも自分がこうだと思ったら世間の目なんて気にせずに行動していけば、自分の人生に後悔はないですよね!
Profile
川村真木子さん
奈良県生まれ。一児の母。高校時代に渡米、UCバークレーを卒業する。卒業後、米投資銀行ゴールドマンサックスを経て米大手投資会社に転籍。3万人のフォロワーを抱える社会派インスタグラム@makikokawamura_が人気。
胎盤JDさん:
現役女子大生。美容、恋愛、人間関係に関するつぶやきが人気で、Twitterは現在10万フォロワー。全日本元カノを許さない協会会長。Twitter@kopiJd。書籍『「誰でもいいから電話しよ」の「誰でも」は君のことだよ』。
TEXT:長谷川真弓
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