登下校中に怖い目に遭った児童は約45人に1人
ALSOKが行った、「第5回 担任の先生に聞く、小学生の防犯に関する意識調査」によると、登下校中・外出中に怖い目に遭ったことのある児童は約45人に1人という割合でした。
そのなかでも「しつこく話しかけられた・つきまとわれた」という児童が45%と多く、つぎに多かったのが「声かけによりどこかへ連れていかれそうになった」というもので21.4%でした。
子どもの興味を引く手口である「迷子の犬を一緒に探して」など、子どもの親切心につけこむ手口、さらには「お母さんが病院に運ばれたから一緒に行こう」などと言って子どもを動揺させて平常心を奪う手口など、誘い文句はさまざまです。
いざという時に子どもが対応できるように、「こう声をかけられたら自分だったらどうすれば良いか」を考えさせる練習を日頃から行なっておくといいかもしれませんね。
1学期の下校中は特に注意が必要
では、怖い目に遭遇した児童はいつごろ、どの時間帯にどこで被害にあったのでしょうか。
調査結果によると、被害にあった時期については新学期シーズンにあたる「1学期中」が最も多い結果に。
時間帯をみると「下校中」、場所は「通学路」というケースがそれぞれ約半数と最も多い結果となりました。
筆者にも小学生の子どもがいますが、親の目線からすると「下校中の通学路はたくさん人目もあるだろうからそこまで心配ない」と思い込んでいました。
しかし家までの通学路によっては、人通りの少ない道路などを通って帰ることもあるでしょう。長期休みの際には、各家庭で通学路の安全確認を行い、お子さんと一緒に危険そうな場所などのチェックをしておきましょう。
留守番中の約束事を決めよう
登下校中に加えて気をつけたいのが、子どもだけで留守番をしている際の訪問者です。
「留守番中に不審な訪問者がたずねて来たことがある」と答えた児童は13人に1人。
警視庁の統計によると、子どもが被害にあった連れ去りや強制わいせつ事件の発生場所は路上に次いで住宅が多いとのこと。
もちろん、訪問者すべてが悪意を持っているわけではありませんが、業者等を装って犯行に及ぶ手口は典型的で注意が必要です。
子どもと覚えておきたい!留守番前の約束「いいゆだな」
ALSOKでは、学校や外出先から帰るとき(留守番する前)から気をつけておくべきポイントを「いいゆだな」という覚え言葉にして児童に教えています。ぜひご家庭でもお子さんと一緒に確認してみてくださいね。
【い】家の鍵を見せない(これから留守番することが悪い人にわかってしまうから)
【い】家の周りをよく見る(悪い人が後ろにいたり隠れていた場合に、押し入りされることを防ぐため)
【ゆ】郵便受けをチェック(郵便物があふれていると、留守だと思った空き巣に入られるかもしれないため)
【だ】誰もいなくても「ただいま」と言う(家の中に誰かいるんだなと思わせるため)
【な】中に入ってすぐに戸締り(悪い人が家の中に入ってくるのを防ぐため)
留守番中の約束事
「いいゆだな」に加えて、留守番中の約束事もお子さんと一緒に決めておきましょう。
- 全ての窓や扉の鍵を必ずしめておく
- 訪問者が来たらどうするか
- 電話がかかってきたらどうするか
- トラブル発生時はどこに駆け込むか
- 大災害発生時はどこに避難するか
- 家族や親戚の電話番号をメモしておく
ご家庭によって気をつけるべきことは違ってくるかと思いますが、約束事を決めておくと安心ですね。
もう一度、お子さんと確認をしましょう
新学期は子どもだけではなく、親など周囲の人の生活環境にも変化がある時期です。
「前に確認したことがあるから大丈夫」と思っていても、思わぬところで危険な目に遭遇してしまうかもしれません。
春休み中にもう一度お子さんと防犯対策について確認して、楽しく新学期を迎えられるようにしておきましょう。
「第5回 担任の先生に聞く、小学生の防犯に関する意識調査」
調査期間 : 2019年4月12日から2020年2月27日まで
調査対象 : 「ALSOKあんしん教室」を実施した全国の小学校のクラス担任教諭
調査方法 : アンケート用紙に記入していただいたものを、ALSOKにて集計
回答者数 : 634人(担当児童数合計:16,911人)
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