食費の節約に失敗
食費を節約したいと思っている人は多いと思いますが、「なかなかうまくいかない」のが現実ではないでしょうか。節約するつもりで頑張り始めたはずが、「いつの間にかリバウンドしてしまい、元の食費より高くなってしまった」なんて言う人もいるかもしれません。
このように、食費の節約に失敗している人は、実は「やらない方がいい食費の節約」に手を出していることが多いのです。
今回は、失敗の原因にもなる「やらない方がいい食費の節約」をまとめて確認していきましょう。
やらない方がいい食費の節約1 極端な食費の節約
食事は毎日のことなので、上手に節約できれば大きなコストカットになります。
しかしその反面、極端に食費を節約しすぎてしまうと、「食べたいものが食べられない」「栄養価が著しく低い」など、食事の楽しみや栄養を大きく制限することになりかねません。
「食費を節約しよう!」と張り切るのは素晴らしいのですが、目標としている食費の額は少なすぎませんか?
「4人家族で月2万円」など、食費が少なすぎる人の食卓は、「子どもが小さくほぼ大人2人分の食事量」であったり、「肉」や「魚」といったタンパク質が極端に制限されていたり、「全体的に小食」になりやすい傾向があります。
「用意しているのは夕食だけ」など、食事の回数が少ないことも多いので、「わが家と家族構成が違う」「そんなに安い食材が売っているスーパーはない」など、事情が違うと感じる場合は、無理をして比べる必要はありません。
家族構成などを無視して、極端に食費を制限しようとしすぎれば、失敗してしまうのも当然です。
私自身も昔は食事は「安さ」にこだわった経験がありますが、「安さ」にこだわればこだわるほど、「一生懸命働いているのに、食べたいものをこんなに我慢しないとならないなんて……」と、節約へのむなしさがわき上がってきたことがあります。
安すぎる食費の節約を目指すのではなく、まずは月5,000円今より少しスリムにする、などから目指してみましょう。
やらない方がいい食費の節約2 自己満足な食費の節約
「食費を節約できることはいいこと」と勘違いしている人がいますが、食費の節約は必ずしも家族全員の希望ではないこともあります。
妻は「今日も食費の節約ができたな~」と思っていても、夫は隠れて買い食いしているかもしれませんし、自宅で満足な食事がとれない分、外での飲み会を増やしているかもしれません。子どもは、「本当はこれが食べたい」とおねだりするのを我慢しているかもしれません。
どうしても食費を節約せざるを得ないほど家計がひっ迫している場合は別ですが、一般的な範囲内の家計状況なら、食費の節約を始める場合は、まず家族の要望をしっかり聞いてほしいと思います。
「たまの晩酌だけは節約してほしくない」「おやつに好きなものを食べられなくなるのは嫌だ」「野菜ばかりの食事ではお腹がすく」など、家族それぞれに食事に対する希望はあるはずです。
私も実は同じような失敗をしたことがあるのですが、一方的な食費の節約は、だいたいうまくいかずに失敗します。
「私はこんなに頑張っているのに家族が協力してくれない」とストレスになることも多いので、自己満足な食費の節約になっていないか、今一度確認してみましょう。
やらない方がいい食費の節約3 楽しくない食費の節約
食費は節約できても、心も体も貧しくなり、楽しくないと感じる食費の節約は、続きません。
「安い食材を使う代わりに手間をかける」と言う人もいますが、手間をかけると次第に面倒になって挫折しやすくなります。
「安い食材を使う代わりに味付けにバラエティをもたせる」と言う人もいますが、そのためにたくさんの調味料を用意してしまえば調味料代がかさみ、たくさんの味付けを覚える手間も発生します。
「食費を安くするために家庭菜園をする」なども、忙しい人やマンション住まいの人にはなかなか難しいことです。
私も経験がありますが、自分が「面倒だな」「大変だな」と思う食費の節約は、すぐに挫折して失敗に終わります。
家族全員が食費の節約に取り組むのであれば、夫も妻も子どもも協力して節約料理を作ってくれるかもしれませんが、だいたい妻一人の料理の腕前にかかってしまうことが多く、極端な食費の節約を始める=妻の負担が増えることになりやすいのです。
食費の節約は、自分以外の家族でも簡単に実践できる範囲内で計画し、自分一人だけが頑張らないといけない節約にならないように注意しましょう。
「これぐらいなら負担にならない」と思う範囲でできることをするのが、食費の節約を長く続けるコツです。
食費は適正な範囲で節約する
食費を節約したいなら、まずは「自炊」が基本になります。
年中休みなく「自炊」をし続けるというのは、それだけでも大きな負担になります。
その上に、過度な食費の節約まで頑張ってしまうと、自炊は苦痛以外の何物でもなくなります。
失敗する可能性の高い食費の節約はやめて、無理なく続けられる節約を取り入れることが、長い目で見て食費を適切な範囲におさめることにつながります。