教えてくれたのは……GSK・コンシューマーヘルスケアの陶山和明さん
「シュミテクト」などを販売するグラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社のメディカル部門にて歯ブラシを担当。
GSK社にて新薬の臨床開発に携わった後、GSK・コンシューマー・ヘルスケアにてメディカル・アフェアーズ業務を行い、24年目。
自分に合った歯ブラシを使わないとどうなる?
毎日きちんと歯を磨いているのに、なんだか汚れが落ちていない気がするという人も多いのではないでしょうか。
陶山さん曰く、そういった方は「自分に合った歯ブラシを選べていないのかもしれない」とのこと。
自分に合った歯ブラシを使わないと、効率的に歯の汚れを落とせなかったり、歯ぐきを痛めてしまったりというデメリットがあるのだそうです。
コロナ禍でマスクをする機会も多く、口の中の衛生意識も高まっている今こそチャンス!
自分に合った歯ブラシを選ぶポイントをしっかり確認しましょう。
まずはお口の状態をチェック
みなさんが歯やお口のことで気になっているのはどんなことですか?
陶山さんによると、まずはお口の状態に合わせて歯ブラシを選ぶことが大切なようです。
磨き残しが気になる
歯磨きをした後なのに、歯がざらついている場合などは「磨き残し」が考えられます。
こういった磨き残しが気になる時には、立体的な構造や複数の植毛が施された歯ブラシがおすすめとのこと。
「立体的」と「複数の植毛」の組み合わせで、磨きにくい細かい部分までしっかりと磨けるのだそうです。
陶山さんおすすめのシュミテクトの歯ブラシはこちら。
歯周病が気になる
歯周病は、歯の周りの歯ぐきが退縮したり、歯を支えるための骨を溶かしたりしてしまう炎症性疾患です。歯と歯肉の境目の清掃が上手くされていないことによって、そこに多くの細菌が蓄積してしまうことが原因とされています。
細菌の蓄積を防ぐには、「歯と歯の間や、歯と歯ぐきの隙間を磨く」ということがポイント。
歯の隙間の奥まで届くような段差のある植毛を使用した歯ブラシがおすすめだそうです。
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歯の黄ばみが気になる
コーヒーや紅茶を愛飲していると、歯の黄ばみが気になってきますよね。
この黄ばみの原因となるのが「ステイン」と呼ばれる着色汚れで、ポリフェノール類とペリクルという唾液のタンパク質が結びついたものです。
歯の黄ばみが気になっている人は、このステインを効率よく落とせるように設計されたブラシ毛が採用された歯ブラシを選ぶことが重要だそうです。
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知覚過敏が気になる
冷たいものが歯にシミる知覚過敏症は、歯のエナメル質の内側にある「象牙質」が露出してしまうことによって起こります。
歯を強く磨きすぎてしまうと、ブラッシング圧によってエナメル質がすり減ってしまうので要注意です。
知覚過敏が気になる、つい強く磨いてしまうという人は歯ブラシのネック部分に弾力性のあるものを選ぶようにしましょう。
毛の固さの選び方
さらに、陶山さんによると歯ブラシの毛の固さの選び方にもポイントがあるとのこと。
- 「やわらかめ」……歯周病症状がある人や、歯ぐきから出血しやすい人におすすめ。
- 「ふつう」……歯と歯ぐきが健康である人、歯ぐきが下がっていない人向け。
- 「かため」……歯ぐきが健康でしっかりした磨き心地を好む人に。
「かため」の歯ブラシの場合、歯や歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるので注意が必要だそうです。
歯や歯ぐきが傷つくと口腔内の炎症や歯質の欠損などを引き起こしてしまう可能性もあるため、強く磨きすぎないように気をつけましょう。
また、同じ「やわらかめ」であってもメーカーによって若干の違いが出てくるのだそうです。
どのメーカーのどの歯ブラシがいいのか、使いながら自分に合ったものを見つけるのが大切なようですよ。
ヘッドやネックにも注目
そして、歯ブラシの毛以外にも注目したいのがヘッドやネックの部分です。
ヘッドが大きいと歯と歯の間まで細かく磨くのが難しいため、小さめヘッドの歯ブラシの方が磨き残しが少なく済みます。
奥歯までしっかりケアしたい人はヘッド部分が薄くてコンパクトな設計の歯ブラシが良いそうです。
またネック部分についても、ストレートネックは口の奥まで入りやすく、歯に対して垂直に毛が当たるので歯垢を効率よく落とすことができるのだそう。
カーブネックは弾力性があり歯磨きをする際のブラッシング圧が緩和されるというメリットがあります。
つい力が入ってしまう人や、歯ぐきが下がってきている人におすすめです。
自分のライフスタイルに合わせた歯ブラシを
正しい歯磨きの選び方をご紹介しましたが、陶山さん曰く「歯ブラシは複数持ちもおすすめ」とのこと。
バタバタしてしまう朝や仕事などで忙しい日中はワイドヘッドの歯ブラシで手早く磨き、比較的時間のとれる夜はコンパクトな歯ブラシで丁寧に磨いてみる……など、自分のライフスタイルに合わせて歯ブラシを使い分けるのもおすすめなのだそうです。
「なんとなく」で選ぶことの多かった歯ブラシですが、それぞれにメリットや役割がありました。
みなさんもぜひ、ライフスタイルに合った歯ブラシを見つけてみてくださいね。
協力:シュミテクト(グラクソ・スミスクライン・コンシューマーヘルスケア・ジャパン)