毎年届くねんきん定期便そのまま捨ててない?「見てなかった…」「次からチェックしよう」

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2024.09.30

みなさんは、毎年届く「ねんきん定期便」をどのように管理しているでしょうか。今回は、ねんきん定期便に書かれている内容や、チェックすべき項目を確認し、どのように管理するべきか解説します。

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「ねんきん定期便」の基本

毎年自分の誕生月に、年金記録が記載された「ねんきん定期便」が送られてきます。ねんきん定期便の形式や記載内容は年齢によって異なり、「50歳未満で35歳または45歳以外」の人の場合、ハガキ形式で郵送されてきます。

一方、「35歳と45歳」は、通常時に比べて詳しい年金の記録が記載されており、封書形式で郵送されてきます。

ここでは、50歳未満で35歳または45歳以外の人の記載内容(ハガキ)についてチェックしていきましょう。

<50歳未満のねんきん定期便の記載内容(35歳と45歳を除く)>

  • 保険料納付額
  • 月別状況(直近13月)
  • 年金加入期間
  • これまでの加入実績に応じた年金額

チェックすべき「ポイント」とは?

ねんきん定期便が送られてきたら、まず以下の2つの項目を必ず確認するようにしましょう。

1.未納期間がないか

仕事を転職したり、結婚をしたタイミングで、年金保険料が未納となっている期間がないか確認しましょう。未納となっていると、将来受け取る年金額が低くなってしまう可能性があります。未納分は、追納手続きを行うことで、後払いが可能です。

2.年金加入期間が10年以上に達しそうか

国民年金または厚生年金に加入していた期間が10年未満の場合には、65歳になっても年金を受給できません。65歳になった時に、10年以上の加入期間を確保できるか、確認しておきましょう。なお、65歳の時点で、保険料を納めた期間が10年未満の場合、65歳を過ぎてからも保険料を納め、10年という条件を満たせば、そのときから受給資格が発生します。

ねんきん定期便出典:stock.adobe.com

気になる!将来もらえる年金額

やはり、みなさんが気になるのは、自分が将来もらえる年金額についてですよね。

50歳未満の方の場合

ねんきん定期便の「これまでの加入実績に応じた年金額」を見ると、思ったより年金が少なくて驚く人もいるかもしれません。これは、今まで加入した年金の記録をもとに計算された年金見込額で、将来支払う保険料を反映していません。今後、きちんと保険料を支払えば、もらえる年金額は増えていくので、安心しましょう。

50歳以上の方の場合

今後も保険料を納め続けた場合を加味して、将来もらえる年金額がより正確に記載されています。ただし、今後の制度改正や、自分の加入状況などにより、実際に受け取る年金額は変化する可能性があります。あくまで目安として、参考にする程度にしておきましょう。

年金イメージ出典:stock.adobe.com

ねんきん定期便の管理方法

ハガキ形式のねんきん定期便は、特に手続き等を行わなければならないものではありません。先ほどご紹介した項目を自分でしっかりとチェックすれば、その後紛失してしまったり、破棄してしまっても、大きな問題はありません。

例えば、ねんきん定期便をスマートフォンのカメラで写真をとり、デジタル媒体としてとして保管しておくと、書類を持ち続けなくても大丈夫です。また、最近では、「ねんきんネット」に登録を行うことで、年金の記録をいつでもチェックすることが可能です。

「紙媒体の書類を保管しておくのが面倒」「手放したい」というような方は、自分が管理しやすい方法でねんきんの記録を保存すると良いでしょう。

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まとめ

ねんきん定期便に書かれている内容について理解できたでしょうか? 将来もらえる年金が気になるという人は多いと思いますが、まずは、自分の年金記録をチェックし、「未納期間がないか」「加入期間が10年以上か」など、大切なポイントを確認するようにしましょう。

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著者

下中英恵

下中英恵

東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています。

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