兄弟の有無、大人になったときの違いとは?
子どもが一人っ子だと、家庭の主役がその子になりやすいもの。
一方、兄弟がいると主張や要望は半分半分、喧嘩や仲良しを繰り返しながら過ごす子が多いようです。
一人っ子の親御さんはしばしば、将来親が歳を重ねたときに子どもが寂しく思わないかを案じています。
大人になったとき、一人っ子と兄弟がいる子ではどのような違いが人生に影響してくるのでしょうか。
一人っ子の将来に関する懸念点
親の将来について
親御さんの中には「家を買ってあげるから近くにいてね」「他県の大学に行っても地元に戻ってきてくれたら嬉しいな」と、傍にいてくれるよう伝える方がいます。
一方で、「私たち親のことは心配しなくていいから、自由にやりなさい」と子どもの自立を優先する方も。
この違いには、親がシングルかどうかに加え、夫婦仲も大きく関わっているように感じます。
夫婦仲がよくなく、子どもがいない生活を考えられない場合、子どもと離れたくない気持ちは強くなりやすいからです。
兄弟がいる場合、「その都度相談し合ってなんとかしていこう」と不安を分かち合えたり、親との相性がよい方・都合がつきやすい方が親の傍にいる選択肢をとることができます。
また、親が歳を重ねて意思疎通が難しくなったとき、身体が不自由になったときについても、一人っ子の場合は負担を一身に背負いやすくなります。
親子だけでは感情的な話し合いになってしまう場合、叔母叔父や祖父母など、第三者を介して将来について話し合っていけるとよいでしょう。
結婚について
兄弟がいる親よりも一人っ子の親の方が、子どもの結婚を案じやすいようです。
実際、「未婚一人っ子」に関する記事も社会的な注目を集めています。
兄弟がいたとしても、関係性や兄弟の性格によって、頼りになるかどうか確証はありません。
ですがやはり親としては兄弟を「何かあったときに支え合う存在」として認識しやすいんですね。
そのため、一人っ子の親は「よいパートナーがいてくれれば」「願わくば子どももいて、家族仲良く暮らしてくれれば」と望みやすくなります。
ただ一方で、結婚に価値を見出さない、パートナーを求めない人は増えており、親子の考えがすれ違っていくケースも増えています。
子どもが進む道を定めるのではなく、子どもがどんな道を進んでも困らないような支えや考え方を準備しておく必要がありそうですね。
相談相手について
同じ家庭環境の中で長く一緒に過ごしてきた兄弟だからこそ相談できる内容、頼れる機会はあるでしょう。
もちろん、兄弟仲や距離感、年齢差や性差によって、関係性は様々。
兄弟仲がよくないくらいなら、一人っ子の方が気楽という考えも多くお見受けします。
一人っ子や兄弟仲がよくない子どもがいるとき、親が求めるのはいざというときの相談先。
従兄弟や幼馴染など、長く深く付き合っている存在がいれば、もっとも安心に繋がるでしょう。
そしてもうひとつ、社会と繋がる術を知っておくのが支えとなってきます。
例えば、地域のセンターや専門の相談施設、医療機関など、公的な機関と繋がる力を知っておくのはとても重要。
プライベートな繋がりを持っておくのももちろん支えとなりますが、加えて、社会を頼る力も身に着けておくのが安心なんですね。