洗濯機の「ドライコース」とクリーニング店の「ドライクリーニング」の違いとは?

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 洗濯機の「ドライコース」とクリーニング店の「ドライクリーニング」の違いとは?

2023.10.24

4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。クリーニング店を使用することはあっても、どのように汚れを落とすのかは、意外と知らないのではないでしょうか。クリーニング店が行う「ドライクリーニング」は水を使わずに溶剤を使って衣類を洗います。今回はドライクリーニングの流れと、どのような衣類に適しているのかを分かりやすく解説します。

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クリーニングの種類を知ろう

クリーニングには3つの種類があります出典:www.ac-illust.com

水を使わずに洗う「ドライクリーニング」

ドライクリーニングでは、水ではなく溶剤を使って、衣類を洗いあげます。
水洗いをすると縮んだり、型崩れを起こしたり、色落ちをしてしまう衣類を、水の代わりに油を原料にした溶剤で優しく洗います。

油を原料にした溶剤を使うため、皮脂・メイク・ガムなどの油溶性の汚れを落とすのに向いています。
ドライクリーニングは油脂分の多い食べこぼし、皮脂やタールなどの油性汚れのほか、外衣についているホコリやすすなどのよごれも落としてくれます。

ただし、ドライ溶剤で汚れが溶けない汗分などは落ちにくく、汗ジミなどが黄ばみとして残ることがあります。汗のにおいや汚れが気になる場合は後述します、ウエットクリーニングをおすすめします。

水を使って洗う「ウエットクリーニング」

ウエットクリーニングは、ドライクリーニングでは落ちにくいものを水洗いします。
家庭での洗濯と比べて慎重に洗い上げるため、伸びや縮みなどを防ぐことができます。

汗ジミなどの汚れを落とすのに向いています。

高温で水洗いする「ランドリー」

家庭よりも大きな洗濯機で、大量の水量で高温処理するのがランドリーです。
汚れの除去、漂白・殺菌効果が高い反面、色落ちなどが発生するリスクもあります。

Yシャツやシーツなどの、縮みにくい衣料品の汚れを落とすのに向いています。

ドライクリーニングを知ろう

まずは洗濯表示をチェック

ドライクリーニングができるかどうか洗濯表示を確認します出典:www.ac-illust.com

溶剤を使うため、ドライクリーニングが出来ない衣類もあります。
ドライクリーニングができるか否かは、洗濯表示を確認しましょう。

水洗い不可のものも、ドライクリーニングなら洗えることあがります

「家庭洗濯NG」の衣類は、ドライクリーニングなら洗えることあります。
このマークがあるものは、クリーニング店で相談しましょう。

ドライクリーニングが向いている衣類は?

  • カシミヤのセーター
  • ウールのスーツ
  • ファー
  • シルクの衣類

伸び・縮み・型崩れを起こしやすい衣類や、風合いを損ねる恐れがある毛の衣類は、ドライクリーニングが向いています。

ホームケアとクリーニングの違いは?

洗濯機の「ドライコース」との違い

水洗いできない衣類は、ドライコースでも洗えません。水洗いできない衣類は、ドライコースでも洗えません。

最近は、デリケートな衣類をご自宅で洗える洗剤もあり、洗濯機にも「ドライコース」などが装備されています。
洗濯表示に、ドライクリーニングのマークがあっても、「水洗い可」なものであれば、ご自宅で洗うことができます。

ただしこれは、溶剤を使って汚れを落とす本来の「ドライクリーニング」とは意味合いが違います。家庭で水を使って洗濯すると、型崩れや風合いを損ねる恐れがあるため、注意が必要です。

デリケートな衣類をホームクリーニングする場合は、手洗いで優しく洗う方が安心です。

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ドライクリーニングには繊維製品の保護効果も

ドライ溶剤は型崩れが起きにくく、水に弱い素材を洗うのに適しています。毛、絹以外の製品でも水洗いで生地の艶の消失、しわ、伸び縮み、型崩れが発生しやすいものはドライクリーニングが適しています。

返却された衣類は、ビニールから出して保管します出典:www.photo-ac.com

返却された衣類は、ビニール包装を外し、風通しの良い場所で保管しましょう。
そのままビニールに入れていると、カビや変色の恐れがあります。

クリーニング店をうまく活用しよう!

「クリーニング」と一言で言っても、お店により使う溶剤も仕上がりも異なります。
技術や知識、熟練度はお店により異なるため、いくつかのお店を試してみるのもおすすめです。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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