受験日が迫ってくる時期。気をつけたいこととは?
塾では本格的にカウントダウンが始まり、願書を取り寄せたり、志望校の最終確認をするこの時期。
塾の雰囲気はもちろん、家庭内でも緊張感が高まりやすくなってきます。
嫌でも緊張や不安を感じるこの時期、よかれと思って行った家族の声掛けが余計負担になるときもあります。
受験生の親として心がけておきたいことや、この時期注意したいことについて考えていきます。
親が心がけておきたい「受験生との接し方」について
NGワードに敏感になりすぎる。
「落ちる」「滑る」「散る」「転ぶ」など、昔から受験生にとって縁起が悪いとされるNGワードってありますよね。たしかに不用意に使ったり、煽るために言葉をかけるのはよくありません。
しかし一方で、必要以上に避けたり、敏感になるのもかえってプレッシャーになってしまいます。
例えば、
- テレビで芸人がすべったと言われただけなのに、受験と関連付けてチャンネルを変える。
- 家族が話した何気ない話題の中でNGワードがでたら、逐一指摘する。
- 必要以上に気を遣い、家庭内で話す内容を楽しくて明るい話題のみにする。
このような気遣いは、逆に受験モードを忘れられない状況を作り出し、緊張感に繋がってしまいます。
「NGワードを言わないようにする心がけ」よりも、「普段通りの空気を維持する心がけ」の方がありがたいんですね。
家族に我慢をさせる。
「うちには受験生がいるから!」と言い、家族が感染症をもらってこないように遊びをセーブさせたり、ゲームの制限を厳しくする親御さんは多いです。
たしかに、家族の誰がどこで風邪やウイルスをもらってくるかは気が気でないですよね。
しかし、日々の学校や職場でも十分拾ってくる可能性はあり、遊びに行ったから風邪を家に持ち帰ってきたというのは感情的な受け止め方にすぎません。
風邪やウイルスをもらってきた家族に対し「だから~しないでって言ったのに」と苛立っていたら、家族全体の空気が悪くなってしまいます。
親は「みんな一緒に頑張ろう。協力するのが家族」と思いがちですが、みんなの圧がかかっていると思い、プレッシャーに感じてしまうもの。
「誰がいつ風邪をもらってくるかはわからないし、できる限りの健康管理はしていこうね。」くらい余裕を持った声掛けの方が家族全体の支えになります。
「自分のせいで家族みんなが我慢している」と思わされるより、「見守ってくれている」と感じられる方が、受験生にとってはありがたいんですね。
無理に元気づけようとする。
受験が迫ってくると、緊張や不安から、少し落ち込み気味に見える子も多いもの。
そんなわが子を心配に感じると、つい「頑張れ」「絶対大丈夫」と声をかけたくなってしまいますよね。
ですが、そんな子どもの本音は「そっとしておいてほしい」なんです。
言われなくとも頑張っていますし、子ども本人が一番「大丈夫」と思いたいに決まっていますよね。
親が心配をして声をかけすぎると、「親の不安を和らげるために元気に振る舞う」という子どもの仕事が増えてしまいます。
睡眠・食事・通学や通塾が変わらずこなせていたらよしとし、子ども本人が素のテンションでいられるようにそっとしておくのも優しさです。
あれこれ手を焼きたくなってしまう時期ですが、「普段と変わらずに見守る」のが何よりの支えになるんですね。