あなたに敵意を持って接してくる人は「自分への敵意」を勝手に感じている可能性があります
アメリカの精神医学者アーロン・ベック(ペンシルベニア大学教授)が、興味深いことを指摘しています。
ベック氏によれば、サイコパシー傾向の強い人の中には、「周囲の人間が自分に敵意を持っている」という思い込みに近い認識を持っているケースがあるそう です。だからこそ彼らは「自己を守るために」敵意を持って対抗してくるのです。
彼らは、「奪う側になることで奪われる側になることを避けているのであり、そのために、自分には社会のルールを破る権利が与えられている」とすら思って いる節があります。
周囲は何も奪おうとはしていないのに、そういう思考が働いてしまうのです。
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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。
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