【トマトの栄養と効果】リコピンの驚異的な健康効果とは!油と一緒に摂ると吸収率アップ【栄養士監修】

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 【トマトの栄養と効果】リコピンの驚異的な健康効果とは!油と一緒に摂ると吸収率アップ【栄養士監修】

2019.12.12

ジュワッとみずみずしい食感がたまらないトマト。トマトといえば、リコピンが豊富に含まれることで知られています。今回は、トマトに含まれる栄養をおさらいすると共に、リコピンにはどんな健康効果があるのか、詳しく解説。さらに、リコピンを効率よく摂取する方法も紹介します。

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健康効果がすごいトマトの栄養! リコピンの効能って?

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、トマト、果実、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

■ビタミンC
 抗酸化作用があり、アンチエイジングや美肌、美白効果が期待されます。また、体の免疫機能を高める働きがあり、風邪予防にも効果的です。

■ビタミンE
 抗酸化作用があり、体内の細胞膜の酸化を防ぎます。これにより、生活習慣病や老化から、体を守ってくれる効果が期待されます。美肌効果もあるとされます。
 ビタミンEは体内で発生する活性酸素の働きを弱め、自らが酸化すると効力を失ってしまいますが、ビタミンCによって、再び活性化します。したがって、ビタミンEをとるときは、ビタミンCも一緒にとると、抗酸化作用がより向上します。

■βカロテン
 抗酸化作用があり、活性酸素から体を守り、アンチエイジングや美肌、美白効果が期待されます。

■カリウム
 体内の余分な塩分を排出する働きがあります。高血圧の予防や、むくみの解消に効果的です。

■食物繊維
整腸作用があり、便通をスムーズにしてくれます。

■リコピン
 強い抗酸化作用があり、血液をきれいにして毛細血管を強くしたり、老化の原因となる活性酸素を消去する力があります。そのため、シミやシワ予防の効果が期待されます。
 また、体内のコラーゲンの生成を高める働きがあり、アンチエイジングにさらなる効果が期待できます。
 さらに、血流を改善する効果もあり、代謝の促進にもつながります。そして脂肪細胞の増加を防ぐ作用もあると考えられており、両方の効果で太りにくい身体づくりが目指せます。

【トマトとミニトマト、どちらの栄養価が高い?】
ビタミンCやリコピンなどの栄養成分は、ミニトマトの方がより多く含まれます。

酸化作用とは、「体のさび」を作る作用! 

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【抗酸化作用とは?】
 リコピンには、強い抗酸化作用があるといわれています。抗酸化作用とは、文字通り、酸化作用に抗うことです。

【酸化作用は、体のさびを作る作用!】
 じつは、体の酸化作用は、鉄がさびるのと同じようなことなんです。鉄は、酸素によってさびますが、人間も、呼吸で酸素を体内に取り入れます。酸素は生きていくのに欠かせないものですが、紫外線や喫煙、ストレス、食生活の乱れ、飲酒などにより、活性酸素という物質に変わります。そして、この活性酸素が、「体のさび」を作るのです。
 体が酸化することが、肌のしみやしわといった老化現象や、生活習慣病につながると考えられています。

リコピンは油ととると吸収率がアップし、生より加熱調理が◎!

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【油と一緒にとると吸収率がアップ】
 リコピンは脂溶性なので、油と一緒にとると、体内への吸収率がアップします。中でも、オリーブオイルがおすすめです。乳脂肪とも相性が良く、吸収率がアップします。

【加熱調理が◎。にんにくやたまねぎも加えて!】
 リコピンは、熱に強いのも特徴です。トマトを加熱すると、細胞壁からリコピンが出るため、吸収しやすくなります。
 最近では、 油と共に、にんにくやたまねぎと一緒に加熱した方が、体内により吸収されやすいという研究結果も発表されているようです。
 
 生で食べるなら、オレンジや黄色のトマトの方が、体内に吸収されやすいといわれています。

手軽にリコピンをとるにはジュース? ホールトマト? ケチャップ? 

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リコピンを手軽に摂取するなら、加工品がおすすめです。

【トマトジュース】
トマトジュースは約200ccでトマト2個分のリコピンが含まれています。毎日飲むのを習慣にしやすいという面でもおすすめですが、その場合は、塩分摂取量も考えて、無塩がよいでしょう。

【ホールトマト、ケチャップ】
ホールトマトは、完熟したものを使っているので、生よりもリコピンの量が豊富です。また、ケチャップは凝縮されている分、少量でもしっかりと摂取できます。
 
ただし、どれも油分は入っていないので、油も一緒にとると、より吸収率が高まります。

おいしいトマトの選び方、保存法

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【選び方】
 むらなくよく色づき、ヘタが濃い緑色のものを選びましょう。また、肩の周辺が、かたくしまっていて、手に持ったときにずっしり重いものがよいでしょう。
 キズのあるものは、傷みやすいです。

【保存法】
 完熟トマトは、ビニール袋に入れて口を閉じ、冷蔵庫の野菜室に入れて保存します。
 完熟していないものは、完熟するまで常温で保存します。その後、ビニール袋に入れて口を閉じ、冷蔵庫の野菜室へ。

トマトの調理法と注意点

【冷凍すると】
冷凍することでリコピン、ビタミンCなどの栄養素や旨味を逃さず、美味しさをキープできます。

【食べ過ぎると】
カリウムが多いので、体を冷やしてします。
胸焼けや肌の変色、アレルギー症状を起こすこともあります。

【妊婦が食べると】
トマトに多く含まれるリコピンは、抗酸化作用があり、血糖値の上昇も防いでくれる為、妊娠糖尿病の予防にもなります。
また、トマトには葉酸も含まれているので、妊娠中に摂るのは良いこと。
ただ、体を冷やす作用もあるので、生で大量に食べるのは避けた方がいいです。

美容や健康維持に効果が高いといわれるトマト。効率よくリコピンを摂取できる方法で、毎日の食生活にぜひ取り入れましょう。

監修/吉沼弓美子(管理栄養士)

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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