【冬瓜の栄養と効能】実は夏が旬!低カロリーで高い利尿作用も!おすすめの調理法も紹介【栄養士監修】

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2020.08.19

スーパーなどで見かける機会が多くなった冬瓜。「冬瓜」と書くことから冬の野菜だと思われがちですが、じつは夏野菜。冷暗所で貯蔵すれば、冬でも食べられることから、この名がついたと言われています。旬は6月〜9月頃。今まさに、おいしい時期を迎えているんです。そこで、あまり知られていない冬瓜の栄養、効能を紹介するとともに、おいしい食べ方などをお教えします。

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冬瓜は日本でも古くから食べられ、漢方にも利用されている!

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【奈良時代には日本に伝わっていた】
 冬瓜はウリ科の植物で、かもうりとも呼ばれています。熱帯アジア原産とされ、日本には、奈良時代には伝わっていたと言われています。
 現代では沖縄をはじめ、温暖な地域で栽培されています。

【漢方にも利用されている】
 冬瓜は、種子や外皮にも効能があり、漢方にも利用されています。利尿などの効能があると言われています。

冬瓜の栄養、効果効能!

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、とうがん、果実、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

■カリウム
体内の余分な塩分を排出する働きがあります。高血圧の予防や、むくみの解消に効果的です。

■食物繊維
 冬瓜には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が2:1と理想的なバランスで含まれています。整腸作用があり、便通をスムーズにしてくれます。
 また、コレステロールの吸収を抑制したり、老廃物などを排泄する作用もあり、生活習慣病予防に効果が期待できます。

■ビタミンC
抗酸化作用があり、アンチエイジングや美肌、美白効果が期待されます。また、体の免疫機能を高める働きがあり、風邪予防にも効果的です。

■サポニン
 サポニンには、油を溶かす作用があり、コレステロール値や中性脂肪値を下げ、動脈硬化を予防する効果が期待できます。
 また、腸で吸収したブドウ糖と脂肪が結合しないように働き、脂肪の蓄積を防いで、肥満を予防する効果も。

95%が水分で低カロリー! 冬瓜をおかずに取り入れて冬瓜ダイエット!

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【水分が多く低カロリー】
冬瓜は95%が水分で、100gあたり16Kcalと低カロリー。ダイエット中でも安心して食べることができます。

【冬瓜を積極的に取り入れて冬瓜ダイエット!】
 冬瓜はカロリーが低いため、おかずに積極的に取り入れることで、ダイエット効果が期待できます。利尿作用や、食物繊維による便秘解消効果もあるので、体の内側からきれいにしてくれます。
 ただし、偏った食事は健康によくないので、さまざまな食材をバランスよく食べることが大切です。

身体の熱を冷ます作用があり、夏バテ解消にも

 冬瓜は体の熱を冷ます作用があります。
 夏バテは、汗とともに水分やカリウムなどのミネラルが失われ、体内のミネラルバランスが崩れることにより、疲労感が生じることでおこります。
 冬瓜には、水分とカリウムも含まれているので、失われたものを補給でき、夏バテ解消に効果的です。

種や皮には高い利尿作用が! 捨てずに活用しよう!

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冬瓜の種子を乾燥したものは「冬瓜子」、外皮は「冬瓜皮」といい、漢方に利用されます。それほど薬効が高い部分なので、捨てるのはもったいないですよね。そこで、種や皮の活用法を紹介します。

・わたを種ごとみそ汁に入れる
・種を乾燥させて煎って食べる
・皮を千切りにしてきんぴらに
・皮を薄く切って天ぷらに

冬瓜の食べ方

【冷凍すると】
栄養的には変わりありませんが、茹でてから冷凍する場合は、茹でた時点でカリウムやビタミンCが茹で汁に流れてしまいます。

【加熱すると】
水溶性であるカリウムやビタミンCは茹でると水に溶け出すので、汁ごと食べられる調理法で食べましょう。

【食べ過ぎると】
 冬瓜など、夏に旬を迎える野菜は、体を冷やす作用があります。そのため、特に冷え症の人は、食べ過ぎないよう注意したり、体を温める生姜などの食材と一緒に摂るのがおすすめです。
 また、腎臓の機能に障害のある人は、冬瓜を食べ過ぎると、高カリウム血症を引き起こす原因になることがあります。

【妊婦が食べると】
カリウム・食物繊維・ビタミンCも含まれているので、妊婦さんは積極的に摂りたい野菜ですが、体を冷やす作用があるので、食べすぎには注意してください。

冬瓜の選び方と保存方

【選び方】
 持ったときにずっしりと重たいものを選びましょう。また、表面に白い粉(ブルーム)がついているものは、完熟している証です。ただし、種類によっては完熟しても粉がつかないものや、表面を磨いて粉を除いてある場合もあります。
 カットされているものは、カットしてある面がみずみずしく、種がぎっしりつまっているものが新鮮。

【保存法】
・丸ごと
 皮もついた状態で丸ごとキッチンペーパーとラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。保存期間は、約1か月〜3か月です。

・カットされたもの
 スプーンなどで種とわたを除き、皮つきのままキッチンペーパーで包みます。さらにラップで包んで、冷蔵庫の野菜室で保存します。約5日で食べ切りましょう。
 冷凍保存の場合は、皮をむいて食べやすい大きさに切り、冷凍用の保存袋に重ならないように入れて冷凍します。1か月程度保存できます。

下ごしらえのコツとおすすめの調理法! スープやデザートにも!

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【下ごしらえのコツ】
・皮は少し青みが残る程度に薄くむく。加熱してもやわらかくなりすぎず、歯ごたえよく仕上がる。
・適当な大きさに切り、種とわたを除く。
・皮の側に隠し包丁をすると、味がよくしみる。
・面取りをすると、煮崩れしにくくなる。
・たっぷりの湯で4〜5分下ゆですると、青臭さがやわらぐとともに、味がしみやすくなる。

【おすすめの調理法】
・みそ汁やスープ
果肉を切ってみそ汁やスープに入れるだけ!

・ひき肉あんかけ
①鍋にひき肉を入れ、酒も加えて炒める。
②①に水と下ごしらえした冬瓜を加える。
③②に麺つゆ適量を加える。
④冬瓜に味がしみたら水溶き片栗粉を加え、とろみをつける。

・冬瓜のみそ炒め
①フライパンに油を引き、豚肉、鶏もも肉など、好みの肉を炒める。
②①に下ごしらえした冬瓜を加えてさらに炒める。
③②に塩、こしょう各少々をふる。
④③にみそ、酒、みりん、砂糖を合わせたものを加え、さらに炒める。

・スペアリブやすね肉と合わせても!
冬瓜にはあまり味がなく、他の食材の旨味がしみておいしくなります。ですので、スペアリブやすね肉など、旨味の強い食材と合わせると◎。

・シロップ煮はデザートに!
 下ゆでした冬瓜200g、砂糖100g、水200〜300ccを鍋に入れ、5分煮て、冷ませば完成。保存容器などに入れて冷蔵庫に入れ、2〜3日で食べきります。
 白玉やフルーツと合わせるのもおすすめです。

冬瓜はダイエットに最適な食材。これまであまり食べたことのないという人も、今回紹介したレシピを参考に、おかずの一品に加えてみてはいかがですか?

監修/吉沼弓美子(管理栄養士)

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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