3:家族を味方に付けて、可能なら巻き込もう!
洗濯物の流れを書き出してみると、結構な手間を毎日やっていることがわかります。書き出すことは「可視化」、つまり「見える化」することです。自分がやっていることを客観的に見ることができる上に、家族に伝える手段にもなります。
自分を含めて5人分の引き出しに、1人につき種類別に4つの引き出しを持っているので=合計20個の引き出しに毎日毎日しまっているわけです。1つの引き出しに入れる動作は、5秒で済みますが、それが一か所にあるわけではありません。それぞれに部屋に引き出しがあったりすれば、いちいちそこまで運んでからしまわなくてはなりません。それを1か所に集約しただけでも手間がかなり減りました。
ひとつひとつの作業は1分かかるかかからない程度のものですが、5人分で毎日となればまさに“チリと積もれば山となる”です。
「ああ、私ばっかりどうして…」と思いながら、洗濯物をはじめとした家事をしている人は多いものです。A子さんは、雑誌の記事を見て、自分の普段の洗濯物の作業を洗い出し、家族に協力要請を求めました。そして、「どうしたら作業効率アップできるか?」を相談しました。
この「相談」というスタンスが相手の「やってあげようか、しょうがないな」魂に火をつけるのです。つまり、「相談」することで協力してもらいやすくなるのです。
4:「こうでなくてはならない」の呪縛から解き放たれよ!
家事の分担は家庭ごとに「当たり前」が違います。自分の家の常識は、ほかの家の非常識なことは、ままあるのです。だいたい、自分の実家での流儀がその人の当たり前になり、各家庭で実践されていきます。それが「こうでなくてはいけない」という思い込みになり、ともすると「呪縛」を生むことに。そこから解き放たれることが、洗濯物をはじめとした家事を楽するヒントになるのです。
収納の「見やすさ、美しさ、使いやすさ」の3つのポイントはとても大事です。それも考えつつ、さらに動線をいかに少なくしてそれらをキープするかを考えましょう。見やすさ、美しさ、使いやすさは目的ではありません。あくまでも手段なのです。それらをキープするためには、シンプルな仕組みづくりが望ましいのです。
文/堀田馨
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