学習によって、大人になるほど妬みの感情は強くなっていきます
泣いている子どもを「かわいそうに」と慰めると、さらに大泣きされることがあります。これは、子どもなりに「そうか、私はかわいそうなんだ」と学習し、さらに悲しくなるからです。
こうした学習によって私たちは、大人になる過程で様々な感情を深めていきます。
妬みも同様です。同僚について「あいつはずいぶん優遇されているけど、いいの?」などと言われたときに、「この状況は自分にとって損なんだ」と学習し、さらに妬みは募っていきます。
後天的な学習で深まるこれらの感情は、残念ながら楽しいものよりも不快なもののほうが多いようです。
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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。
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