マグロのうまみは熟成時間で変わる!
東京大学 眞鍋昇名誉教授「人間は、昔から熟成・発酵された食品をずっと食べてきた生き物。だから私たちは、熟成をおいしいと感じるのです」
マグロの最適な熟成時間は、うまみ成分のグルタミン酸・IMP(イノシン酸)の数値がちょうどいいバランスの「48時間」。
日本人に人気の寿司ネタの代表格であるマグロ。実は、熟成することによっておいしさに変化が出るというのはご存知でしたか?
今回の共同研究の結果によると、マグロのうまみが最も出るのは、熟成時間を「48時間」としたとき。では、どうして「48時間」熟成させるとマグロはおいしくなるといえるのでしょう。東京大学・眞鍋昇名誉教授に解説してもらいました。
「お魚は〆た直後が美味しいと言われていますが、実は、ある程度熟成させた方が、人間はよりおいしいと感じるのです」。
熟成というのは、魚や肉のたんぱく質などが少しずつ分解されて、グルタミン酸やイノシン酸などの成分が増えること。「人間は、遠い祖先から熟成・発酵させたものを食べて進化してきた生き物。だから人間は、これらの成分をうまみとしてとらえているのです」。
熟成によって増えたグルタミン酸とイノシン酸は「多すぎても少なすぎてもおいしさにはつながらない」と、眞鍋名誉教授は続けます。「私たちが美味しいと感じるのに大切なのは、うまみ成分が絶妙なバランスであること」。
これをふまえた上で導き出されたのが、「48時間」という熟成時間。くら寿司はこのデータにもとづき「極み 熟成まぐろ」を完成させた、というわけなのです!
くら寿司の“おいしい”の追求はまだまだ続く!
「極み 熟成まぐろ」¥100(+税)
ねっとりとしたやわらかな食感と濃厚なうまみ。醤油を使わなくても十分なコクのある味わいは、熟成ならでは。
くら寿司 田中信 取締役副社長「この取り組みは、第二弾、第三段と続きます。くら寿司の人気メニューを、これからさらにおいしくしていきます!」。
この共同研究はおいしさを具体的な数値で分析し、科学的アプローチで追求していくという取り組み。今回はその第一弾として「熟成まぐろ」の研究結果が発表されましたが、今後もくら寿司および同研究所によるおいしさの追求は、第二弾・第三段と、まだまだ続く予定です。
次はどんなメニューがおいしさを極めるのか? くら寿司のさらなる進化に期待したいですね!
文/櫻井れき
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