「伊根の舟屋」とは?
伊根湾は三方を山に囲まれた独特の地形で、湾の出入り口にある「青島」が防波堤の役割を果たしているため、1年を通じて穏やかな海なのが特徴。その湾をぐるっと囲むように「舟屋」がびっしりと建てられています。海辺に立つと、まるで建物が海上に浮かんでいるかのような景観が広がります。「舟屋」とは、1階が船のガレージで、2階が簡易的な住居の建物のこと。遠く江戸時代からあったそう。船は海から直接格納するため、ガレージには石敷きのスロープが設けられています。生活するスペース=母屋は、通りを挟んだ向かい側にあります。現在も「舟屋」で生活をしている漁師さん他がたくさんいて、それ以外には宿泊施設や飲食店として再利用しているケースも。明治期から昭和初期の建物も数多く残る町並みを歩けば、どこか懐かしい風情に心が癒されます。
「伊根の舟屋郡」見るなら海上からが断然おすすめ!海上タクシーを利用しよう
「舟屋」は1階を見学できるよう一般に開放されていたり、カフェや飲食店に改装したりと、ふらっと「中に入れる」ものがいくつかあります。そのなかの1軒、和カフェ「伊根の舟屋 雅」に立ち寄ってみました。この舟屋は75年ほど前に建てられたものだそう。舟屋の作りそのままに細長いレイアウトで、手前に大きなテーブル席、奥に海を間近に望むカウンター席があります。以前はここに船を格納していたのでしょう。つきあたり奥まで行くと外に出られます。そこには、きれいな海と青い空と遠くに山を望む景色が。窓際席で景色を眺めつつ、美味しいみたらし団子とお茶をいただきましたよ~。でも実は…ここに来たのは休憩するためだけでなく、もっと大事な目的が!このカフェから私たち、船に乗るんです!「えっ、どうやって!?」。もうおわかりですよね。船がカフェに横付けしてくれるんです。湾内を案内してくれる「海上タクシー」というサービスがあって、電話すれば指定の船着き場に駆けつけてくれる仕組み。この町内には3艘の海上タクシーがあるみたい。もちろん、連絡はカフェの店主がしてくれますよ。待つこと2、3分。海上タクシー「亀島丸」が到着しました。船長さんが笑顔でお出迎え。船の店員は12名で、乗り合いということもあるみたい。でも、今日は私たち2人だけの貸し切りです。船長さんから手渡された救命具を身につけて船尾あたりに腰掛けたら、いざ海上タクシーの出発です。いや~、ワクワクしますね!
伊根の舟屋 雅 伊根町平田552
0772-32-0280 営業時間9:00〜17:00 バス停伊根からすぐ
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