「水色は男の子の色」その背景にあるものは
ある時、娘が言いました。「水色は、男の子の色やもんな。」と。あぁ、なるほど、と思いました。こうやって小さな体験の積み重ねが「これはこうである、こうあるべきだ」という固定概念となっていくのかもしれません。
そうしてその固定概念が選択肢を少しずつ狭めていってしまうのかもしれない。
でも一方で、それは対話のチャンスになりえるかもしれません。
相手の「こうである」という固定概念が出来上がった過去や環境に触れることで、自分の世界が広がる可能性だってあるのかもしれない。
そうだとするならば、いろんなバックグラウンドの人と出会い、臆することなく意見を交換できる場があればいいのでは、と考えたのです。
背景を想像できると世界が広がる
「水色は男の子の色である」と彼女が聞かなくて済む世界ではなく、
「水色は男の子の色」とを言った背景に想像力を働かせ、それに対して自分の意見を伝え、批判や否定ではなく意見として受信できる世界。
私は小さい頃からにそんなコミュニケーションが取れる世界に憧れていたし、今まさにそれを求めている。であれば、そんなコミュニケーションが取れる場を創ることに私がチャレンジしない道はないな、と考え、小学校を創ることにしました。
なので、未経験であるし、全く未知数のチャレンジではあるけれど、ArrowArrowの活動と小学校を創りたいということは、自分の中では繋がっていることがたくさんあって、とても自然な流れでもありました。彼女が小学校に上がるまであと1年。いろいろ課題は山積みですが、1年後の2021年に開校を目指して今は準備を進めています。
ちなみに……娘からの「水色は、男の子の色」なのか、という問いのその後。彼女や夫と対話を重ねた結果「色に”誰かのもの”というものはない。でも”誰かが好きな色”はある。パパやママ、もちろん自分にも。」という感じで今は認識しているようです。
これから変わるかもしれないし、変わらないかもしれませんが、絶対の正解ではなく、その時の自分たちの正解を、都度一緒に探していけたらいいな、と思っています。
堀江由香里:ArrowArrowファウンダー 共同代表/理事
ArrowArrow:http://arrowarrow.org/
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