暮らしの"やってみたいコト"集めましたマガジン

不安の中で見つけた、つながりと豊かさ|料理研究家・田内しょうこさんの#やめたこと #始めたこと

saitaPULS編集部

コロナウイルスの世界的な流行により、私たちの生活は大きく変わっていきそうです。
勤務スタイルや外出頻度、外出時のマスク着用など、多くの人が新しい習慣をこなしながら日々を過ごしているかと思います。そんな変化の時代に、これまでやってきたけど「やめたこと」さらには今回を機に「始めたこと」ってみんなあるんじゃないか?という思いから、暮らしのプロに取材をしました。
第2回目は「忙しいワーキングマザーのための時短料理」を発信する料理研究家の田内しょうこさんの「#やめたこと#始めたこと」。

#やめたこと...1日3食食べること

40代後半になり、もう朝昼晩とフルに食べる必要はないのかも、と少し前から感じていました。活動が少し減っているこの自粛期間こそ、と試しに食事の回数を減らしてみたら、お腹が空いて困るかも、という心配はどこへやら、とても快適でした。朝食は飲みものや、食べてもヨーグルトくらいにして、食事は昼ごはんからに。もしお腹が空いてしまったら、昼ごはんを早めにするようにしています。

うちの子どもたち(高2女子、中2男子)は、「食べられるときに食べなくちゃ!」と思うのか、非常時には食欲が普段より増す傾向がありました。昨年の台風19号のときなど、停電に備えて5合分のおむすびを作ってもあっという間に食べてしまい、ちっとも備えにならなかったということがあったくらい。


新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のために3月初めに学校が一斉休校になった当初には、落ち着かないのか、とにかくよく食べていました。一日に8合もお米を炊き、作っても買っても食べ物がどんどんなくなってしまい、外出は控えたいのにこれでは食料品の買い出しが追いつかない……と不安になるほどでした。
自粛生活も3ヶ月近くになってくると、このステイホームの状態が日常生活になりつつあるせいか(そして運動不足もあるでしょう)最近は食べる量もだいぶ少なくなってきました。
登校しない日は、私と一緒に2食+おやつの日も多いです。

#やめたこと...料理を熱心にすること

出典:tauchishoko.com
肉団子とピーラーで切った大根、きのこの鍋。とても簡単!

「時間ができたから料理を頑張ってます」という方がSNSを見ても多い中で、プロとみなされるわたしが料理をサボりだしたのはあまり声高には言えないのですが……(笑)。

料理が仕事だからこそ、なのかもしれませんが、仕事を一部休止して自宅で過ごす時間が増えたことで、料理以外にやりたいことに目が向くようになり、料理の時間が惜しくなってしまいました。

結果、コロナ前よりもさらに簡素な料理が増えています。もしも時間ができたらもっと丁寧な料理をしたくなるだろうとずっと思っていたので、自分でも意外でした。ただ、忙しいときに必要に迫られて「急いで料理しなくちゃ」と思うのとは違い、時間はいつもよりも余裕がある中で「ほかに時間を使いたいから」と自分で判断した上でシンプル料理を選ぶようになったので、とても満足感があります。


食材が今後どのくらい手に入るのかわからない、という不安を感じ始めた中で"削っていく生活"を試した結果として「料理はやはりシンプルでよい」という結論にたどり着いた面もあります。買い物の回数も減っているので、とにかく見た目も地味ですが。
とはいえ、そんな中でも少しでも楽しめるようにとピクニックにしたり、盛り方を変えたり、「今日は◯◯風の料理」なんてイベントも試してはいますが、基本的にはコロナ禍以前と同様、あるいはそれ以下の簡易な食事です。子どもたちも不思議と、いろいろなものを食べたいとは言いませんね。たまにリクエストがあったときには、手をかけて一緒に作ったりもしています。

#やめたこと...子供に"してあげる"こと

出典:tauchishoko.com
子どもたちも少しずつ料理に取り組むように。左:イカをさばいてイカスミソテーに。私と夫のワインのつまみになりました。右上:スコーン。生クリームをタッパーに入れてふってクロテッドクリームに。右下:朝ごはんも自分たちで。

子どもたちに時間ができたので「ごはん作って」「お風呂洗って」「片付けて」と気がねなく家事を押しつけて、あわよくば自立できるようにと狙ってます。

3月に休校が始まった当初は「この機会に子どもたちにもバリバリ料理を教えよう」なんて張り切っていましたが、これまでとは違う生活の中で「ストレスはなるべくためずに未知の事態に適応していってもらいたい」と気を配るうちに「頑張って教えなくちゃ」という気負いも薄れました。

ちょっとした食事の準備や後片付けなど、あくまでの日常生活の一部を担ってもらうようにしています。子どもたちも時間があり余り、台所仕事を眺める機会も前より増えたので、結果的にできることは自然と増えてきているように思います。
もともと料理や家事は「お母さんがやること」という壁はつくらないようにしていましたが、とはいえ、料理研究家であるわたしが仕事のための料理を作ることも多く、どこまで手を出してよいのかわからないと家族は迷っていたようです。

一日中家族が顔を合わせるようになり「家の誰かが食糧を準備する」「できる人がやる」という協力体制が自然に築かれたのは収穫でした。

#やめたこと...「基本の食べ方」にとらわれること

出典:tauchishoko.com
「粉が主食になる」の代表でよく作るたこ焼きと手巻きの皮。

「ごはんにみそ汁、おかず」が食生活の基本、と子育ての中で大切にしてきたつもりですが、必ずしもその食べ方にとらわれる必要はないという意識改革を子どもたちと一緒にすすめています。


3月末に近所のスーパーから米やパン、麺などの主食類や肉類、トイレットペーパーが一時的に売り切れたという騒ぎがありましたが、その日に子どもたちを連れてスーパーに行き、どんな商品が売り切れ、どんな商品が残っているのかを一緒に確認しました。

そのときに売れ残っていた商品の中から「どれなら主食になる?」と探させ、豆と粉、乾物類(いま、小麦粉はまた品薄になっているようですが)を買って帰り、主食として食べたりもしました。
このままコロナ不安が続いて世界中で生産や流通が減ってしまった場合には、日本への食糧輸入は最悪の場合には途絶えてしまうかもしれない。日本の食糧自給率は4割以下なのに、輸入が途絶えてしまったら、今あるものだけで食べつないでいくことを考えなくてはならない。

そうした危機感を、スーパーの品薄をきっかけに具体的に持つようになりました。子どもたちには、たくましくどこでも生きていけるようになってほしいと思っています。例えば、米や小麦粉のほか、いもでも豆でも炭水化物として主食になりうるといったことを子どもたちが体感できるよう、いもが主食の国の料理を作ってみたり、あえて主食はなしでメニューを組んでみたり、食の実験には取り組んでいます。

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