健康志向の40代女性に朗報!美容と健康にいい、ローケーキとは?
「ローケーキ」とは、「ローフード=生(Raw)の食べ物(Food)」のひとつです。
「ローフード」と聞くと、ローは低い(Low)の意味で低カロリーの食事と誤解されることがありますが、実は火を通していない、加工されていない生の食材のことなのです。
つまり、「ローケーキ」は収穫・加工・調理の過程で48度以上の高温にさらされない材料を使用して作るケーキのこと。
「ローケーキは、小麦粉や乳製品、卵、白砂糖、マーガリンなどを使用しないので、とってもヘルシーで、ダイエット中でも罪悪感なくスイーツを楽しめるのも魅力です。授乳中にも安心して食べられるし、普通のスイーツを食べていたときと比べて、体が軽くなった感じもします。生の食材には食物酵素が多く含まれるため、体の代謝がよくなり、体調改善・便秘解消・美肌などの効果が期待できますよ」(榎本さん)
普通のケーキと何が違うの? ローケーキを選びたい理由
ローケーキの主な材料は、生のナッツ、ココナッツオイル、フルーツ、アーモンドミルク、生カカオバター、デーツ(ナツメヤシ)やゴジベリー、チアシード、ヘンプシードなどのスーパーフードです。
ローケーキの土台となる「クラスト」という部分も、「フィリング」というクリームの部分も、全てこれらの材料でできています。
「フィリングは一見ホイップクリームのようですが、これは、カシューナッツなどを一晩水につけて柔らかくし、ミキサーやフードプロセッサーでなめらかになるまで攪拌(かくはん)して作るもの。冷蔵庫で冷やしてフィリングの固さを調節すれば、普通のケーキのようにデコレーションできます」(榎本さん)
また、一般的なケーキはふわふわとした食感も魅力ではありますが、つい食べ過ぎてしまうのも困るところ。
「卵を泡立てて空気でふくらませ、小麦粉で形をキープして焼き上げる一般的なケーキと比べて、ローケーキは空気でふくらませることがなく、食材そのものの密度をキープしています。だから、少量食べるだけでも満腹感があります。食感は、ベイクドチーズケーキとレアチーズケーキの中間くらいのしっとりした感じです」(榎本さん)
食べておいしく、罪悪感がなくスイーツを楽しめるなんて、ローケーキを試さない手はありません。
一般的なケーキのように、小麦や砂糖などの食品を取ると血糖値が急上昇することでインスリンが過剰分泌され脂肪が蓄積されてしまいます(※)が、ドライフルーツやメープルシロップを使用するローケーキは血糖値の上昇がゆるやか。食物繊維も豊富で栄養価も高いので、健康面でも安心ですね。ただ、カロリーは低くないので、食べ過ぎには注意が必要です。
※参考:タニタ「太りにくい食べ方のコツ」
オーブンを使わず簡単に作れるローケーキレシピ
そこで今回は、初心者でも自宅で作れるレシピを榎本さんに教えてもらいました。
マンゴーレモンのローケーキ
【材料】15cmホール1台分
クラスト
- 生アーモンド……50g
- ドライデーツ……30g
- ドライマンゴー…20g
- 塩……少々
フィリング
- 生カシューナッツ……165g
- 水……82g
- メープルシロップ……97g
- レモン果汁……33g
- ココナッツオイル……78g 、15g
- レモンの皮(表面の黄色い部分だけを擦り下ろしたもの)……小さじ1
冷凍マンゴー……100g、飾り用適宜
レモンの皮……擦り下ろしたもの適量
【下準備】
- アーモンドは8時間以上浸水させて水切りし、ざるなどにあげて乾かしておく。
- カシューナッツは2時間以上浸水(分量外)させておく。
- ココナッツオイルは湯煎で溶かしておく。
【道具】
- フードプロセッサー
- ミキサー(もしくは ハンドブレンダー)
- 底が抜ける型、もしくはシリコン型
- はかり
- ゴムベラ
- 絞り袋、口金
【作り方】
<クラストを作る>
- アーモンドをフードプロセッサーで攪拌して細かく砕く。
- 1.に塩とドライデーツ、刻んだドライマンゴーを加えて少し粘りが出てくるまで回す。
- 2をゴムベラなどで取り出し、型の底に押し付けるように敷き詰める。
<フィリング(下の層)を作る>
- 水切りしたカシューナッツと水の総重量が247gになるように計量する(少なければ水を足して調整)。
- 1とメープルシロップ、レモン果汁、レモンの皮をミキサーに入れてクリーム状になめらかになるまで攪拌する。
- 2.に湯煎で溶かしておいたココナッツオイル78gを加えて攪拌する。
- 3.で作ったフィリングのうち、A 200g(白い層用)とB 50g(飾りの絞り用フィリング)を取り分ける。フィリングA(200g)をクラストを敷き詰めた型に流し入れ、表面を平らにならし、冷凍庫で冷やし固める(目安は表面をさわって指につかない程度。30分〜1時間)。
- 44.で取り分けたフィリングB(50g)をボウルに取り分けて冷凍庫で10分冷やしたあと、冷蔵庫で冷やしておく。
<マンゴーのフィリング(上の層)を作る>
- 下の層のフィリングを取り分けたあと、ミキサーに残ったフィリングにマンゴーを加えて攪拌する。
- 1.に湯煎で溶かしておいたココナッツオイル15gを加えてさらに攪拌する。
- 冷凍庫で冷やし固めた白い層の上へ流し入れ、冷凍庫で30分〜1時間ほど冷やし固める。
<飾り付け>
- ボウルに取り分けておいた飾りの絞り用フィリングが生クリームの7分立てくらいの固さ(スプーンですくって角が立つくらい)になったら、口金を付けた絞り袋に入れて、ローケーキの上部に絞り、飾り用のマンゴーとレモンの皮を散らす(※絞り用フィリングは冷えすぎて固くなったら室温に少し置いて固さを調整する)。
- 冷凍庫で2時間以上冷やし固めると、型から抜きやすく、カットしたときに断面がきれいに仕上がります。
Point!
完成したローケーキは、冷凍で3週間〜1カ月ほど保存可能。食べる1〜3時間前に冷蔵庫に移してゆっくり解凍させましょう。
教えてくれた人:ローケーキパティシエ 榎本美幸さん
フランス(リヨン・ボルドー)で修行後、銀座仏料理店・ホテル・人気ケーキ店などで勤務。現在は三軒茶屋イタリアンレストラン<フェリチェッラ>(@felicella_sangenjaya)のパティシエ担当。インスタグラム@miyucella_bella_felliceにて身体が重くならない幸せになるローケーキ製作・お取り寄せ販売・レッスン開講中。
画像提供/榎本美幸