保険を知り尽くしたフィナンシャルプランナーが「保険相談はする必要がない」という理由

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2021.04.17 更新

年齢を重ねていくとさまざまなストレスがのしかかってきます。お金の問題はもちろんのこと、健康面に関する不安を抱く人も多いでしょう。 適度な運動を続け、バランスの良い食事を心がけていてもいつケガや病気に見舞われるかわかりません。 そこで前回のお金編に続き「定年の教科書」(河出書房新社)の著者であり、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんに定年後の健康面についてお話を伺いました。いったいどんな備えが有効なのでしょうか。

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「お金」と「健康」は老後不安のツートップ

「健康に問題がある」状態での生活期間は約10年
本題に入る前に、人には3つの寿命があることをお話ししましょう。まずは、生命寿命です。これはご想像通り、亡くなるまでの寿命のことです。次に健康寿命。健康上の問題によって何らかの制限をされることなく日常生活を送れる寿命です。そして最後は資産寿命です。その名の通り老後資金の寿命です。今回は2つ目の健康寿命について考えていきましょう。

2019年のデータによると、日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳です。一方で健康寿命はというと男性は約72歳、女性は75歳です。(厚生労働所の2016年のデータ参考)ということは、平均寿命までの9年から12年の間は、何かしら健康上に問題がある人が多いことがわかります。

お金よりも大事なのは健康!
ある機関が老後の不安についてアンケートをとったところ、『お金』と『健康』という回答が圧倒的でした。お金に関しては日ごろから備え、計画を立てることである程度予測が可能ですが、健康はそうはいきません。いつケガや病気にかかってしまうかは誰にもわからないからです。しかし、怖がる必要はありません。健康に関しても事前に対策することでそのリスクを減らすことは可能なはずです。

今日からすぐにできる、効果抜群の健康法はこれ!しかも無料です。

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高齢者に限らず、規則正しい生活は健康寿命を延ばす基本ポイントです。いつまでも若いからと睡眠時間を削ったり、暴飲暴食を繰り返したりしていませんか?
健康な状態を維持する特効薬はありません。自分の体調に不安に思うことがあったり、疲れているなと感じたりした場合は、十分な休息をとってください。場合によっては医療機関を受診しましょう。若い頃は回復も早いでしょうが、年齢が上がるほど元の体調に戻るまで時間がかかります。常日ごろからバランスの取れた食生活と定期的な運動を心がけることが一番です。『なんだ、そんなことか……』と思うかもしれませんが、やはり睡眠と食生活、適度な運動は健康寿命には欠かせません。
健康が損なわれてしまうと気持ちも落ち込んでしまいます。そしてお金もかかってしまいます。ですから普段から意識しておくことが大事なのです。

保険の加入や健康診断で自分の将来に備える

介護費用の自己負担額は平均800万円!
冒頭で老後の不安の大半を占めるのは、お金と健康の2つだとお話しました。老後の資金が少なくて、余裕のない生活になるのも困ったものです。たとえお金に少し余裕があったとしても、健康のトラブルでお金が足りなくなることもあります。この健康のトラブルで最も多い問題なのが介護・認知症でしょう。介護は、自分と親の介護というのが考えられます。介護の費用の自己負担額としては平均800万円ぐらいかかるといわれています。もちろん老後の資金とは別です。もしそれが準備ができない場合は、保険を使って備える方法もあります。

無料のマネー相談にはご注意
40代であっても、老後について考えると言うのは、けっして早くはありません。iDeCoなどを使って長期で老後資金を貯める必要があるからです。老後資金というのは、すぐになんとかなるものではありません。長期での資金準備が必要になります。老後の生活費では、公的年金が中心になりますが、それだけでは足りないというのが一般的です。少しでも節約をしながら、貯蓄をしておきたいですね。そのためには保険の見直しもとても大切です。ムダな保険は家計を圧迫します。保険を見直す場合に、保険の営業員や来店型の保険の無料相談というのがあります。しかし、これはどちらもお勧めができません。なぜならば、『無料』というのは、ボランティアではありません『保険を売る』ことが目的なので、相談者の味方になってくれるわけではありません。やはり人任せで保険に入るのではなく、広告のないムックや書籍、信頼のできるインターネットの記事からの情報で、しっかりとご自身で調べることが重要です。

老後の幸福度を左右するのは実は40代の過ごし方
そして老後には「健康」であることが、もっとも大切なのです。そうすると長く働くことができて、収入を得ることもできます。そうなると老後のお金の寿命も延ばすことができ、「老後破綻」の心配も必要なくなります。
長く働くためには40代からキャリアを磨くことも重要になってきます。なぜならキャリアを磨くことでパラレルキャリア・セカンドキャリアと言うことも可能になります。
つまり、40代からの備え、正しい情報・知識というのが、とても重要だというのがおわかりになると思います。
そして、そのためにも日々の体調管理がいかに大切かということがわかっていただけたのではないでしょうか。
さぁ、あなたは何から始めますか?

【教えてくれたのは】長尾 義弘 さん
ファイナンシャルプランナー。
AFP、日本年金学会会員。大学卒業後、いくつかの出版社勤務を経て1997年に「NEO企画」を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆している。『定年の教科書 お金 健康 生きがい』(河出書房新社)他、監修本の『NEWよい保険・悪い保険2021年版 』(徳間書店)も発売中。

将来の不安を吹き飛ばす、「定年の教科書」

定年の教科書出典:www.kawade.co.jp

著者:長尾 義弘、福岡 武彦
出版社名:河出書房新社

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著者

安田ナナ プロフィール画像

安田ナナ

都内で2人の娘を育てながら、書籍を中心としたライターをしています。 人と話すこと 人と一緒に食べること 人と一緒に楽しむこと が大好きです。

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