子育て世帯のリアルなお金事情を大公開
ウェブメディア「暮らしニスタ」は、「貯蓄・運用」お金に関するホンネとして、主婦の友社「暮らしニスタ」ユーザーの30~40代の既婚主婦(30代40%、40代60%)計152名を対象としたリサーチを実施しました。
子育て世帯の約8割が意識的に貯金をしていた!
・毎月欠かさず 57.8%
・ボーナスなど、収入がある時 17.0%
・ほとんどしていない 14.1%
・「○カ月毎」と定期的に 4.4%
・その他 6.7%
今回のリサーチ結果では、「毎月欠かさず貯金している」と回答したコツコツ派が約6割にのぼっています。「定期的に」「ボーナスなど臨時収入があった際はかならず」とあわせると、子育て世帯の約8割が意識的に貯金をしていると回答しており、実際に貯金をしている世帯の多さが伺えます。
みんなの家庭の貯蓄額、一体いくら?
・100万円未満 17.0%
・100~300万円未満 17.8%
・300万~500万円未満 12.6%
・500万~700万円未満 15.6%
・700万~1,000万円未満 12.6%
・1,000万~1,500万円未満 8.1%
・1,500万円以上 16.3%
もっとも回答が多かったのは、「100~300万円未満」、続いて「100万円未満」。貯蓄額の少ない階層の割合がもっとも高くなっています。貯蓄額が300万円未満の世帯は34.8%となることから、今回のリサーチでは、10人に3人強の人の貯蓄額が少なめであることが分かります。
さらに、続いて第3位ランクインしているのは「1,500万円以上」。
貯蓄額が少なめの世帯も多く見られる一方で、1500万円以上の貯蓄を行っている世帯も多く見られています。「1,000万~1,500万円未満(8.1%)」の割合と合わせると、1000万以上の貯蓄がある世帯は、24.4%。10人に2人以上の割合で1000万円以上の貯蓄があるようです。
300万円~1000万円未満の中間層前後に属する人の割合は40.8%。全体的に、どの階層にも大きな偏りなく分布が見られるという印象です。
目標の貯蓄額は「特にない」人が4割も
・目標額は特にない 40.0%
・100万円未満 1.5%
・100万~500万円未満 11.9%
・500万~1,000万円未満 8.1%
・1,000万~1,500万円未満 11.1%
・1,500万~2,000万円未満 5.9%
・2,000万~3,000万円未満 10.4%
・3,000万円以上 11.1%
「貯金に明確な目標額は設定していない」人が40%。第2位は「100万~500万円未満(11.9%)」、第3位は「1,000万~1,500万円未満(11.1%)」、「3,000万円以上(11.1%)」となっています。
今回の調査では、「貯金に明確な目標額は設定していない」が40%となっていますが、あえて「貯金に明確な目標額は設定していない」のか「貯金の明確な目標額が分からないから、明確な目標額は設定していない」のかは分かりません。
あくまで推論になりますが、もしかしたら漠然と「これぐらいの貯金ができたらいいな」という目標を持っている人が多いのかもしれません。
1年間に貯金する額は、みんな手取りの2割未満を貯金していた
・10~20%未満 40.0%
・10%未満 36.3%
・20~30%未満 17.8%
・30~40%未満 3.7%
・40%以上 2.2%
1年間に貯金する額は「手取りの20%未満を貯金」が8割程度となっています。無理のない範囲からコツコツ貯めていこうという傾向がみられているようですね。
なお、手取り年収の20%と考えると、手取り年収200万円なら40万円、300万円なら60万円、400万円なら80万円、500万円なら100万円、600万円なら120万円、700万円なら140万円です。
みんな、なんのために貯蓄しているの?
1位「災害や病気など、いざというときの備え」
2位「子どもの教育資金」
3位「老後のたくわえ」
回答で目立ったのは「災害や病気など、いざというときの備え」ということです。最近のコロナ禍や不景気、天災続きの現状により、危機感を募らせて貯金の必要性を感じている人も多くみられたようですよ。
続いて「子どもの教育資金」、「老後のたくわえ」、「住宅購入・建て替え」、「車の購入・買い替え」などの意見が多数派とのこと。
「趣味や旅行など好きなことのため」はかなりの少数だったということですから、多くの人が「趣味や旅行」などの余裕資金のためではなく、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」など、今後の必要な支出のために貯金をしたいと考えているようです。
自分の貯金方法に「自信が持てない」人は半数以上!
・はい 17.0%
・いいえ 53.3%
・どちらとも言えない 29.6%
自分の貯金方法に「自信が持てない」と回答した人は半数を超えています。どちらとも言えないと回答した「わからない」派も30%とあって、貯蓄事情に不安がある人が多いようです。
【調査結果】
暮らしニスタ|子育て世帯のリアルなお金事情とは?
調査対象(調査機関 2021年5月11~23日)
・主婦の友社「暮らしニスタ」ユーザー
・30~40代の既婚主婦(30代40%、40代60%)計152名
・東京都含む関東在住40%、関西20%、九州10%、その他20%
・家族構成:子どもがいる53.4% 親と同居 6%
・専業主婦34.1%、パート含め兼業主婦53.4%
※本記事は、該当リサーチより一部を抜粋して利用しています。
【家計のプロから一言】あなたが貯金に自信が持てないのはなぜ?
今回のリサーチ結果から、30代~40代の既婚主婦の方の多くが、実際に貯蓄を行っていることが分かります。
30代~40代で1000万円以上の貯蓄をしている人も多く見られることから、今回のリサーチの対象者には貯蓄に対する意識の高い人も多く見られたのではないかと推測します。
一方、貯金に「自信が持てない」と回答した人が半数、どちらとも言えないと回答した「わからない」派30%と合わせると、一定程度の貯蓄はできているものの、全体の約80%が自信を持っているとは言えない状況のようです。
「貯金に明確な目標額は設定していない」人が40%と合わせて考えると、おそらく、将来に対する設計や見通しがうまくつかないことから貯蓄に自信が持てないのかもしれません。
子育て世帯が貯蓄するために今すぐやるべきこと1:具体的なライフプランを作成する
今回のリサーチの対象者は30代から40代の既婚主婦ということですが、教育費などは徐々に増えてきているものの、本格的にかかるようになるのはこれからという世代でもあります。
また、住宅費なども同時に必要になり、老後も間近に迫るなど、40代後半からこれまでの貯蓄を崩しながら対応する人も増えてくる時期に突入します。
貯蓄に自信が持てない人は、ぜひもう少し将来の設計を具体的に立ててみてください。何歳ごろにどのようなライフイベントが想定されるのかなど、より具体的なライフプランを作成するとよいでしょう。
子育て世帯が貯蓄するために今すぐやるべきこと2:将来かかる資金の試算を明確にする
ライフプランを作成したら、どの時期にどれくらいの教育費や住宅費などがなどがかかるかも試算しておきましょう。
教育費などは私立なのか公立なのかでかかる金額も異なりますが、私立に行く可能性があるのなら私立の金額で試算しておくといいかもしれません。そうすることで、子どもが複数いる場合などは、最も教育費がかかるのはいつなのかを把握でき、備えることができるようになります。
目標が明確になると、「貯金ができていない」と焦ったり、反対にいくら貯金をしても「まだ足りないのではないか」と不安になることもなくなり、自然と自信もわいてきますよ。
子育て世帯が貯蓄するために今すぐやるべきこと3:夫婦で将来の展望を話し合う
また、夫婦で将来の展望について話し合うのもよいでしょう。
子どもの進学先の希望、老後の生活にどれだけのゆとりを持ちたいのかなど、将来のビジョンを具体的に描けるようになると、将来かかる資金の試算も明確になります。
具体的なプランを立てることで、貯金する際の自信のなさは解消できることが多いので、ぜひこれらのことに取り組んでみてくださいね。