必要な貯金額を合算する
上記の例で単純に計算すると
住宅に関する貯蓄…350万円~700万円+修繕費仮に500万円
教育費に関する貯蓄…918万8,354円
老後に関する貯蓄…2,000万円
合計 3,768~4,118万円
おおよそのざっくりした金額ではありますが、必要な貯金額は、上記のような方法で簡単に計算することができます。上記の他にも必要な貯金があったら加算し、生涯に必要な貯金額を計算していきます。そこから退職金など期待できる収入を差し引いた額が、具体的に貯蓄したい金額になります。
厚生労働省の「就労条件調査」によると、大卒者の定年退職者(勤続20年以上かつ45歳以上)の退職金平均額は、平成30年で1,788万円。大卒者の退職金の平均額は年々減少していますが、単純に上記の貯蓄額から差し引くと、老後の貯蓄はほとんど退職金で賄えるという場合もあります。
全てのリスクに完全に備えることは不可能ですから、ある程度のところで妥協することも大切です。
上記の試算を見て、とても貯められないと感じる人もいるかもしれませんが、すべての貯蓄を同時に行う必要はありません。若いうちは住宅に関する貯蓄や教育費に関する貯蓄を重点的に行い、老後に関する貯蓄は退職金なども考慮しながら検討するなど、柔軟に考えましょう。
つまり、20代~30代はまずは住宅購入のための金額を、そして40代~50代にかけては子どもの大学資金など子育ての費用を。そのあとの60代で老後資金の貯蓄目標額をクリアすればいいということです。
普段の生活費に合わせてこの貯蓄額を計算しなければなりませんが、金額を明確にすることで目標がわかりやすくなり、無駄な不安がなくなるはずですよ。
貯金がいくら必要か分からないときは
貯金をいくら貯めればいいか分からないと感じる時は不安になるものです。そんなときは冷静に、上記のような方法でざっくり必要な貯金額を計算してみるのが良いですよ。すべての貯金を同時に行う必要はありません。まずはできる範囲の貯金から始めましょう。
足りないと感じる部分は、老後の定年の時期をずらし、できるだけ長く働くことでカバーするなど、工夫できることがないか検討しましょう。
漫然と貯金をしているだけでは、なかなか具体的な貯金額が見えないことから、貯金に対する不安が消えにくい傾向があります。
ぜひ、具体的な貯蓄額を算出して、将来のリスクに備えた準備をしておきたいところですね!