親がもし突然倒れたり、介護が必要な状態になったりしたら、子どもである私たちは一体何から始めたらいいのでしょうか。『図解とイラストでよくわかる 離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』を監修した特定社会保険労務士の池田直子さんに教えていただきました。
『図解とイラストでよくわかる 離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』(角川SSCムック)
監修:池田直子
価格:1,100円(税込)
親が突然倒れ、子どもは全員遠距離に。まずするべきことは?
親に介護が必要になった場合、まずは家族全員で話し合いの場を持ちましょう。
状況を把握し、役割分担を話し合って今後の介護の仕方を決めていくことが大切です。
子どもの中で中心となって介護する人を決め、他の子どもはもう片方の親のケアや連絡係などと分担しておくとスムーズです。
片親が元気で中心となって介護をする場合は、子どもはそのサポートを行うとよいでしょう。オンラインを活用すると、離れていても入院に必要な日用品や食材の調達が簡単です。
情報共有には、グループLINEなどを用いるとスムーズでしょう。親の様子や、介護に必要な事務手続きなどを共有することで全員の結束感を生み出します。
一人っ子の場合は、その配偶者や子ども、いとこなどに連絡をしておき、協力を得られる態勢を整えておくのも大切。介護にかかる期間は平均4.7年と言われており、長期に渡る可能性も。介護を1人で抱え込まないようにしましょう。
必ず要介護認定の申請を!
介護保険のサービスを受けるには、まず要介護認定の申請を行いましょう。親が居住している市区町村の窓口か、地域包括支援センターで申請が可能です。
申請書は各窓口はもちろん、ウェブサイトからのダウンロードでも入手できます。
どうしても本人や家族が申請できない場合は、地域包括支援センターや介護保険施設などに代行の依頼も可能なので、速やかに申請することが大事です。
同時に確認しておきたいこと
家族が要介護認定の申請をする場合、申請書の他に介護保険被保険証、マイナンバーが確認できるもの、申請者の身分証明書が必要です。
離れた場所に住んでいて、申請のために帰省するようなら、この機会に親の重要書類などの保管場所を確認しておくとよいでしょう。保険や、金融口座についても事前に把握しておくと管理しやすくなります。