答え:「元気に働けますように+α」
黒豆をおせちに入れる理由は、3つあります。
1つ目は、健康の願いが込められています。
これは黒豆の"まめ"と「元気に働けますように」という意味がある"まめ(まめに暮らす)"の語呂合わせで「健康」の願いが込められています。
まさに、おせちには欠かせない縁起の良い食材なんですね。
2つ目は「長寿」願いです。
これには、黒豆にあるシワが年齢を連想させることが関係しています。
このシワから「年をとるまでずっと、頑丈な体を持って働けるように」と願いが込められています。
ちなみに豆の煮方には地域差があるとをご存知ですか?
関西では、シワがないことを長生きの象徴と考え、しわが寄らないように煮て、艷やかな黒豆煮を作ります。
一方で関東でシワが寄るまで長生きできるようにという思いを込めて、シワを寄せて煮ます。
最後にもう1つ。なんと「厄除け」の意味もあります。
これは「黒豆」の色、黒色が邪気をはらう魔除けの色とされていることが関係しています。
「1年間の厄払いをして、今年1年元気に過ごせるように」と、願いが込められています。
黒豆が黒いのはなぜ?
厄除けの願いが込められるほど黒い黒豆ですが、大豆の一種なのになぜ黒いかご存じでしょうか。
それは、黒豆の皮に含まれるアントシアニンという色素が関係しています。この色素だけでも十分黒いのですが、煮る工程で黒豆はさらに黒くなります。
調理時に釘と一緒に煮たり鉄製のお鍋を使ったりするのですが、その際に鉄の成分が黒豆のアントシアニンと反応することで、より黒くなるそうです。
黒豆は、縁起の良いものを1年の始まりに食べて、健康を願う。
おせちには欠かせない食材です。