カメムシは大量発生しているわけではなかった
――日本に約1300種類以上も生息するカメムシ。強烈なニオイをはなつところも迷惑ですが、秋に増えるのはなぜなのでしょうか?
大きさは5~23mm程度で、色は緑色や灰色がかっているものが多いカメムシは、危険を感じると、刺激性のあるアルデヒド類を主成分とした物質を、成虫はお腹側から出します。これが臭いの原因です。
カメムシが秋になると目立つように感じるのは、越冬場所を探して一斉に移動することがあるためです。
――カメムシは移動していたのですね。洗濯物につくことが多いのはなぜでしょうか?
カメムシは暖かい場所、明るい色を好むことから、日当たりのいい場所に干されている白いシーツや白いバスタオル、白いワイシャツなどに付着するんですよ。
洗濯物をとり込む際にはカメムシがいないかチェックするなど、十分注意してくださいね。
絶対家に入れたくないなら「窓のすき間」をチェック!
――家の中にカメムシを入れないためにはどうしたらいいでしょうか?
カメムシが日当たりのよい、温かい壁などを歩き回っているうちに、窓や扉、換気口の2~3mmの隙間から家屋に入り込むことがあります。
カメムシを忌避できるスプレーが市販されていますので、カメムシがよく来る場所には予防として、越冬前にスプレーしておくと、カメムシの侵入を防ぐことができます。
網戸や窓枠、壁やサッシの隙間、玄関灯など、よく来る場所にスプレーしてください。
捕獲するなら一発で仕留めるべし!
――カメムシが洗濯物についてしまったときには、どうしたらいいでしょうか?
1匹ならばガムテープでも駆除できます。カメムシがニオイを出すところは身体のお腹側なので、背中側からガムテープで覆い、くっついたらガムテープでサンドして包み、そのまま廃棄すれば、臭いが出ないように仕留めることができます。
確実に退治したいときには、寒さに弱いカメムシの特性を利用し、ニオイを出す前に駆除ができる「カメムシコロリ」がおすすめです。冷却成分がカメムシの動きを瞬時に止めることができます。
殺虫成分を使っておらず速乾性があるため、洗濯物などについたカメムシにもおススメです。
万が一集団で家に入ってきてしまったときなどにも、ニオイを出すスキを与えずに駆除できますよ。
秋は暖かい場所を求めてカメムシも移動しているということがわかりました。明るい色を好む習性があることから、白やベージュなど明るい色の洗濯物を干しているときは、取り込む際に十分に注意したいですね。また数ミリのすき間から入らないように、窓や網戸も確認しておきましょう。万一洗濯物についてしまったときのために、カメムシ専用の駆除剤などを用意しておくと安心ですね!
カメムシは嫌いだけど、退治するのは気が引ける…そんな時に!
ここからは、saita編集部のメンバーが家でカメムシに遭遇した際、退治せず逃がした方法をご紹介します。たまたま家に入ってしまった“悪気の無いカメムシ”、退治するのはちょっとかわいそう……。だけどティッシュでつかむ勇気は無い方へ、おすすめの方法です!
用意するのは、手のひらサイズの箱とクリアファイル(固めの紙でもOK)。
あとは箱を上に向けクリアファイルをとり、カメムシさんが旅立つのを待つだけ。
もしカメムシが手の届かない場所(天井 等)にいる場合は、つっぱり棒のような長い棒を箱の裏側にガムテームでくっつけて、箱でカメムシを覆って捕まえましょう!
取材協力:アース製薬