教えてくれたのは……しくみデザイン 三木祥子さん
未来を創るクリエイティブカンパニーしくみデザインのクリエイター。子どもから大人まで誰でも簡単にデジタル作品がつくれるビジュアルプログラミングアプリ「Springin‘(スプリンギン)」を開発・提供。主にイラスト、教材制作を担当。2児の母。
プログラミングってなに?学ぶとどうなるの?
──”プログラミング”という言葉を学校教育でもよく聞くようになりましたが、簡単に言うとどのようなものなのでしょうか。
プログラミングとは、コンピュータに思い通りに動いてもらうために行う指示のことです。コンピュータは、人間のように空気を読んだり気持ちを察したりすることができないので、思い通りに動いてもらうためにはひとつひとつ順序立てて的確に伝える必要があります。プログラミングを学ぶことは、人間がやりたいことをコンピュータに伝えるためのコミュニケーションをとる力を育むこととも言えます。
──”プログラミング”を学ぶことで、どんな効果が得られるのでしょうか。
プログラミングを学ぶと、自分のやりたいことを実現するために、順序立てて考える力が身につきます。うまくいかない時は、原因を探して解決、を繰り返すので、自然と試行錯誤する癖がつくんです。そのプロセスは、コンピュータへの指示に限ったことではなく、普段の生活の中にも活かされてくるものだと思います。
例えば料理。何をどのくらい、どういった順番で、が重要ですよね。朝起きてから家を出るまでの行動を振り返ってみても、多くのやるべきことを状況に応じて判断しながら順番にこなしています。みんな、日々をよりよく過ごすために意識せず自然とプログラミングをしているのだと思っています。
どうやって学べる?
──学校や家で、どのような方法でプログラミングを学んだらよいのでしょうか。
プログラミングそのものを学習することではなく、プログラミングを手段として“何かをつくる”ことを学ぶと良いと思います。最近は様々なスマホアプリが出ているので、まずはアプリから始めてみてください。
「スプリンギン」は、プログラミングアプリのうちのひとつです。ゲームやマンガなど作品をつくることを目的としながら、その過程の中で自然とプログラミングに触れると、楽しみながら学ぶことができます。
スマホやタブレットがあれば誰でもすぐに始めることができ、楽しくつくりながら目的の到達まで早いので、短時間で達成感も得られます。
スプリンギンのプログラミングは、自分で描いた絵や撮影した写真にアイコンで動きやその振る舞いを指示します。例えば画面全体に重力をつける、描いた絵を回転させる、ジャンプさせる、など。文字ではなくアイコンなので、直感的に操作することができるのがポイントです。アイコンの選択と、それらの組み合わせで「できたらいいな」「こうなったらいいな」といった思いのほとんどを表現することができます。
その他、論理的思考力が身につく子ども向けプログラミングツール「Scratch(スクラッチ)」や、プログラミングの原理と楽しさを知る入門ツール「Viscuit(ビスケット)」などのアプリを使うのもよいと思います。
──保護者が意識すべきこと、注意すべきことがあれば教えてください。
私は子どもたちに、どんなことに対しても「楽しさ」を見つける癖を身につけさせてあげたいなと思っています。そのためにも、どうしたら楽しくなるかを考え視点を変えたり、とことん追究したりしてチャレンジする大人の姿を見せれたらいいなと思っています。
「スプリンギン」のような絵やアイコンを使ってプログラミングをするアプリであれば、大人も子どもも、年齢国籍関係なく誰でも簡単に作品をつくることができます。
“学ぶ”ことに固執しすぎず、まずは一緒にアプリを触ってみて、楽しく遊ぶところから始めてみてほしいと思います。
スマホアプリから簡単に始められる!
専門知識を覚えたり文字を使ったりせずとも、スマホで“何かを創る”ことを楽しんでいるうちに、自然とプログラミングに触れて、考える力が身につくのはうれしいですよね。
プログラミング学習で何をどうしたら良いかわからない方も、まずはスマホアプリをダウンロードして、子どもと一緒に作品づくりを楽しむところから始めてみるのはいかがでしょうか?