教えてくれたのは……細田明美(ほそだあけみ)先生
東京医療保健大学 医療保健学部 医療栄養学科 准教授。管理栄養士、健康運動指導士、健康咀嚼指導士。2006年より東京医療保健大学医療保健学部 医療栄養学科に在職。臨床栄養学などの講義・実習を担当。子どもの入院に付き添う親への食事支援や、子どもから高齢者の口腔機能と食習慣についての研究に従事している。TV、雑誌など各メディアでも活躍。
キウイは皮ごと食べるとメリットたくさん!
キウイは1個で約1日分のビタミンCが摂取できるうえに、ビタミンE、葉酸、カリウム、食物繊維、ポリフェノールなど、さまざまな栄養素が豊富に含まれ、食べるとうれしいことづくめのフルーツです。
細田先生によると「皮ごと食べることで、果肉だけ食べた場合と比べて食物繊維は1.5倍、ビタミンEと葉酸は約1.3倍摂取することができます。また、ポリフェノールに関しては、全体の約30%が皮に含まれています(ゼスプリ社のサンゴールドの場合※)」とのこと。
皮をむいて捨ててしまうのは、もったいないんです! さらに、キウイにはお肉を柔らかく仕上げる効果もあるそうですよ。
細田先生「下処理にキウイを使うことで、キウイに含まれるたんぱく質分解酵素の作用により、肉質がやわらかく仕上がります。」
今回は、細田先生おすすめレシピ「鶏むね肉とキウイのバルサミコ酢」を教えていただきました。
“キウイ×お肉”の簡単おすすめレシピ
キウイの酸味とバルサミコ酢が調和し、食欲そそる味わいが楽しめます。
今回は、鶏むね肉、玉ねぎ、にんじんを使ったレシピですが、組み合わせる肉や野菜はお好みに合わせて変更してOKです。豚肉、ブロッコリー、パプリカで作るのも、おすすめですよ。
材料(4人分)
- キウイ……1個
- 鶏むね肉(皮なし)……300g(1枚)
- 玉ねぎ……2分の1個
- にんじん……3分の1本
- (A)バルサミコ酢……大さじ2
- (A)しょうゆ……大さじ2
- (A)砂糖、またはハチミツ……大さじ2
- (A)酒、または白ワイン……大さじ1
- オリーブオイル……大さじ1と2分の1
作り方
1.鶏むね肉は2cm大のそぎ切りにします。キウイはよく洗ってヘタを取り除き、2cm幅に切ります。玉ねぎは1cm幅のくし切りに、にんじんは3mm幅の半月切りにします。
2.ビニール袋などの保存袋に、鶏肉と(A)の調味料を入れてもみ込みます。キウイを加え、キウイの形が完全に崩れないようにつぶしながら、さらにもみ込んで30分ほどおきます。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、にんじんを炒めます。玉ねぎが透き通ったら、2を調味液ごとフライパンに加え、強めの中火で鶏肉を炒め煮にします。鶏肉に火が通り、汁けが少なくなったら火を止めます。
お皿に盛りつけ、完成です。
パサつきがちな鶏むね肉も、キウイと一緒に漬け込むことで、しっとり仕上がりました。
キウイの効果でお肉がやわらかくなり、栄養も丸ごと摂れて一石二鳥! 簡単なので、ぜひ作ってみてくださいね。
※食物繊維が多く含まれているため、消化器系の弱い方や未発達なお子さんは、皮をむいて食べるようにしてください。
参考:
(※)Sivakumaran S, Sivakumaran S (2017) Partial nutritional analysi of ZespriR SunGold kiwifruit skin (HN1745). In: ConfidentialReport for Zespri International Ltd. Plant and Food Research,Palmerston North