教えてくれたのは……岩野上 幸生(いわのうえ こうせい)さん
東京で飲食店を複数手がける人気料理人。YouTubeチャンネルの「飲食店独立学校 /こうせい校長」では、さまざまな料理のテクニック、役立つ情報を発信。著書に『プロのコツでいつものごはんが100倍おいしくなるレシピ』(KADOKAWA)。
「とろけるなすの照り焼き」の作り方
今回教わるのは、力を入れなくても、箸で簡単にほどけるほどトロトロな「なすの照り焼き」です。
とろけるような口当たりのヒミツは、こうせいさん流の包丁の入れ方。
柔らかく焼けたなすは、食べた瞬間、たっぷり染みこんだだしが口の中にあふれ出します。大葉の香りやおろし生姜の辛みも加わって、脳内がパニックになるほどのおいしさです。
失敗なく簡単に作れるので、ぜひお試しください!
材料
なす……2本
A
料理酒……15g
みりん……20g
砂糖……13g
かつおだし(顆粒)……1g
濃口醤油……15g
水……15g
大葉……5枚
おろし生姜……適量
サラダ油……適量
1.タレを混ぜる
ボウルにAの材料をすべて入れ、泡だて器でよく混ぜ、砂糖とかつおだしを溶かします。
2.なすに切り込みを入れる
なす、しょうが、大葉は洗い、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。
なすは、ヘタの頭ギリギリのあたりを切り落とし、残ったがくを剥きます。お尻の先の部分が固くなっている場合は切り落とします。
なすを縦半分に切り、皮の方に格子状に隠し包丁を入れていきます。
一般的ななすの隠し包丁はここまでですが、今回は、さらに側面にも切り込みを入れていきます。このくらいの大きさのなすの場合は、箸で3等分に切れるくらいに、2か所くらい切り込みを入れればOKです。
次に、なすの断面に、1cmくらいの間隔で格子状に切り込みを入れます。
大葉は軸を切り落としてから優しく丸め、千切りの要領で細く切ります。生姜は皮をむき、すりおろします。
3.なすを焼く
なすのアクは、「クロロゲン酸」という苦味成分で、体にいいと言われています。ですので、よほどアクが強くない限りは、アク抜きはしなくてOKです。
フライパンにサラダ油を引き、なすの皮を下にして並べます。皮から焼くことによって、色が抜けにくくなります。
1~2分焼いたら、裏返し、断面も焼いていきます。揚げ焼きのようにしたいので、油を足してから、フタをして2分間蒸し焼きにします。
フタを外し、油が少なくなっていたら再度油を足して、中火~強火にして断面にしっかり焼き目をつけます。
なすを裏返してタレを加えたら、中火にし、料理酒のアルコールを飛ばしつつ、タレを煮詰めてなすの両面に絡ませていきます。
なすの断面にタレが染みこんだら、断面を下にした状態で、フライパンを少し傾け、タレを軽く炙るようにして、なすを香ばしく焼いていきます。
最後に裏返し、なすの断面にタレをかけます。
4.盛り付ける
断面を上にして器に盛り、タレをかけ、大葉とおろし生姜を添えれば、できあがり。
なすを箸で軽く押すと、中からタレと水分があふれ出てきます。薬味と一緒に食べると最高ですよ! ぜひ作って食べてみてください!