これで失敗なし!ニットの洗濯の基本
必ず洗濯表示をチェック
このマークがある衣類は、ご自宅では洗えません。クリーニング店で相談しましょう。
普段着とは分けて洗う
ニットはデリケートな素材です。洗濯の際は、普段着・下着・タオルとは分けて、おしゃれ着として洗濯します。
桶マークの中の数字は、洗濯の際の水温の上限を、桶マークの下は水流の強さを表しています。線が多いものの方がデリケートな衣類です。
線が2本あるものは、手洗いがおすすめ。洗濯機で洗う場合は、ネットに入れ、「デリケートコース」などで優しく洗います。
ニットの手洗い方法
デリケートなものや高価なニットは、手洗いが安心です。今回は、ニットの風合いを保つスペシャルな手洗い方法を紹介します。
■手順
1.水を溜め、柔軟剤を少量入れます
2.畳んだ状態のニットを柔軟剤入りの水に入れ、浸します
3.おしゃれ着用洗剤を入れ、押し洗いします
4.水を入れ替え、しっかりすすぎます
5.泡が出なくなったら、柔軟剤を入れニットを浸します
6.ニットをタオルに包み、優しく脱水します
7.風通しの良い日陰で、平干しします
※洗いの水にも少量の柔軟剤を入れることで、繊維の風合いを保ちます。
※素材によってはお湯を使うと縮むため、30℃ほどの水を使って洗う方が安心です。
縮むニットと伸びるニットは何が違う?
縮む原因は洗い方!
ウールは羊、カシミヤは山羊の毛からできており、人間の髪の毛と同じように水につけると膨潤し、繊維の表面のスケール(キューティクルのようなもの)が開きます。その時に、もみ洗いしたり、洗濯機の強い水流で洗ったりすると、繊維同士が絡み合って縮み、フェルト化してしまいます。
フェルト化してしまった繊維は元に戻すことができません。
これは、汗をかいた時にも起こるため、脇の下など汗をかきやすく擦れやすい場所は注意が必要です。下着を着用し、汗を吸い取るようにしましょう。
また毛はタンパク質のため、熱いお湯で洗うと繊維が変質し、縮んでしまいます。
ウールの衣類を洗う際は、30℃ほどのぬるま湯で、中性洗剤(おしゃれ着洗剤)を使って、優しく押し洗いをします。洗濯機で洗うときは、畳んでネットに入れ、おしゃれ着コースやデリケートコースで洗いましょう。
伸びる原因は干し方!
アクリル素材のニットは、強く引っ張ると伸びやすい特徴があります。そのため、干す際はつり干しではなく、平干しするようにしましょう。
万一干し間違えて伸びてしまった時は、もう一度洗い直し、平干しをすることである程度は元に戻ります。
また、アクリル素材は熱にも弱いため、お湯を使った洗濯・乾燥機の使用・アイロンの使用も控えましょう。
洗えるニットが縮まない理由
最近は、ウォッシャブルニットも多く見かけますよね。これらは、水に濡れても縮まぬよう「防縮加工」を繊維に施しています。繊維をコーティングしたり、繊維の表面にあるウロコ状の端を切り落とすことで、絡み合いを防いでいます。
「ウォッシャブル」といっても、洗濯表示をよく見ると、『手洗い』のものも多くあります。手洗い表示があっても、最近の洗濯機は洗えるコースがあるので、取扱説明書で確認しておくのがおすすめです。
優しく洗って、キレイに着よう!
下着などと比べ、身体に触れる面の少ないニットは、着用のたびに洗わなくても問題ありません。
洗濯を重ねるごとに、どうしても少しずつ傷んでしまうため、以下の5点に注意しましょう。
- おしゃれ着だけで洗う
- 中性洗剤を使用する
- 洗濯ネットに入れる
- 柔軟剤で繊維をケアする
- 平干しする
お気に入りをたくさん気持ちよく着て、秋冬のおしゃれを楽しみましょう。